見出し画像

経理で必要なスキル

10年以上経理畑で働いてきて思う、これから経理を目指す方に必要なスキル3選をご紹介します。

簿記2級(あればとりあえずはOK)

まず専門知識として簿記2級レベルの知識はあった方が良いです。経理内では基本的に専門用語を使った会話が頻繁に行われます。

”売掛金の消込やった?”

”これは買掛金じゃなくて未払金じゃない?”

”これ費用計上じゃなくてまだ前払費用でしょ?”

”減価償却方法は定額法だっけ?”

こういった会話にすぐに反応できるぐらいの専門用語は必須です。ただ会社の監査を行う際に必要となる”公認会計士”のような高度な資格は当たり前ですが必須ではありません。わからないことはその都度Googleで調べ解決できることもありますし、高度な会計処理が必要な場合は、顧問契約を行っている先生に相談することもできます。また部署のトップにいる方は大体そういった資格を持った方なので、その方からアドバイスをしてもらうことも可能です。もちろん高みを目指して資格取得の努力をするのは素晴らしいですが、必須条件ではありません。

エクセル

以外にもエクセルスキルが重要です。経理の大きな仕事の一つに「報告」があります。この「報告」業務、必ずと言ってよいほど数字がともないます。その際に役に立つのがエクセルスキルです。定例の報告であれば資料フォーマットも決まっていることが多く、会計システムから元データを取得しそこから関数などを使って数字を飛ばす仕組みさえ作れば、効率的な報告資料の作成は可能です。また「分析」業務も経理の大事な仕事の一つです。その際にピボットテーブルなどを使用することでスピーディに異常値をあぶり出すことができるでしょう。エクセルを極めることで経理部員としてのバリューを発揮する場面が増えるといえます。

コミュニケーション能力

経理というのは閉ざされた空間で、黙々と仕事をしている印象があるかもしれませんが実はコミュニケーション能力が重要です。なぜかというと「報告」業務も「分析」業務もコミュニケーションが伴うことが多いからです。「報告」業務に関しては報告資料を作った後に当たり前ですが、それを報告する必要があります。この報告(伝える)が苦手な方が結構多いように感じます。よくやってしまう過ちは、経理の知識がない相手にも普段、経理内で使っている専門用語を連発して使ってしまうことです。本来は経理の専門知識がない人との会話では、相手に合わせたコミュニケーションを心がける必要があります。例えば”売掛金が~、買掛金が~”という単語を使ってしまうのはNGです。”売上金の回収をもっと早くしましょう”、”業者に対する支払いをもう少し遅らせませんか?”というような専門用語に頼らない言葉選びをすることが大切です。そうすることで相手にも好印象を与えることができその後の協力関係にも影響してきます。「分析」業務に関しても、異常値の所在は発見できたとしても、その原因は担当部署に問い合わせをしなければわからない場合があります。その際も相手から必要な情報を上手く聞き出す能力が求められます。こういったコミュニケーション力が必要な場面が以外に多いと私は感じています。もちろん作業だけを黙々とこなす役割もありますが、AIやRPAなどに単純な作業は置き換えられていくことを考えると、コミュニケーション力がより経理として重要なスキルになってくると考えられます。

まとめ

もし経理として今後キャリアを考えている場合、「簿記」という専門性、「エクセル」というテクニカルスキル、「コミュニケーション力」というソフトスキルをバランス良く磨いていくことで将来有望な経理部員になれると考えています。またAIやRPAというテクノロジーの登場で、今まで経理を苦しめていた作業地獄から解放され、経営者の参謀としてよりエキサイティングなステージに上がる時代にきているとおもいます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?