情弱の行く末

最近は自身の先行きについてよく考えます。

張る見栄もないので、忌憚のない現在の状況を書きます。

31歳既婚子どもなし
地方国立大卒
中堅企業でBtoB営業3年・大手企業でBtoC営業4年経験
最大年収800万円、8年間の平均はおそらく450万円程度
現在の年収額面250万円
月給手取り16万5000円
上記に月14時間の固定残業代を含む
 (実際の残業時間はちょうど届かない12~13時間程度)
賞与、インセンティブなし
通勤交通費一部実費負担
土日祝完全に出勤
通勤時間は往復約3時間
家電量販店勤務の派遣社員
派遣だがかなり厳しめのノルマを課されている

30歳から未経験でのエンジニア転職はそう甘くはないと思っています。
現在の会社入社時に言われたことは「エンジニアスキルを1年間の研修で身に着けてもらいますので、それまではITではない一般業務への派遣として働いてもらいます。」との事。

私は思いました。
未経験から道を開いてもらえるならありがたいことだ。収入も下がるし大変だと思うが、1年間頑張ろう。

そして現在約9か月が経ちました。

今感じていることを項目に分けて書いていきましょう。

①エンジニアとしてやりたいことが特にない


「どのようなエンジニアになりたいかを早く決めましょう。それによって身に着けるスキルやキャリアの方向性が変わります。」と何度も言われました。しかしいくら調べても考えてもエンジニアとしてやりたいことは特にないんです。私は莫大な報酬などなくとも、ただ自分のペースで自分の価値観で仕事がしたいだけなんだと思います。
これまでずっと自己の心身を犠牲にして他者のために奔走してきました。それが仕事だったからです。しかし、それはあまりにも救いがない。だから辞めたんです。顧客のために身を削り続けた7年間。そこからの脱却を図った1年間。そして今。
いくら調べたとしても、実際に身を置く環境、対外的な情報、業界の実態と現実は真偽様々な情報があふれています。机上で「こうなりたい」などと決められるほど一般的なイメージが湧く仕事ではないように思います。
私は本当にエンジニアになりたいのでしょうか。

②SESという業態


SES(System Engineering Service)とはエンジニア派遣を行う業態です。
未経験教育を兼ねた派遣型のIT育成企業とも言えます。
私は未経験からIT業界参入を果たせる会社があるなんてと驚きましたが、当時よく知らなかっただけで、こういった業態の会社は数多に存在します。
現にこれまで在籍したコールセンターや家電量販店には同じような人がたくさんいます。
その中には「家電系SES」という会社が跋扈しているそうです。
IT未経験入社を謳い、実際には全く関係のないコールセンターや家電量販店に派遣させ、低賃金で何年もそこに勤めさせる会社です。
一方で未経験でもきちんとキッティングやヘルプデスクのようなロースキルからIT現場に派遣するSES企業もあるようです。

私は思いました。
「ん?うちの会社ってまさにこの家電系SESなのでは?」と。
HTML/CSS/JavaScriptのスキルが身についたらロースキルに送ると言われていますが、なぜ1年もかけてようやくキッティングという事になるのかが私にはよくわかりませんでした。
入社時には1年間学習したらエンジニアとして案件に入り、収入はどんどん上がりますと間違いなく言われましたが、9ヵ月経った現在、何の見通しも見えません。
とはいえ、いくらごねたところで「だってあなたスキルないじゃん。スキルない人に案件紹介はできませんよ」となるに決まっています。そこで次の項目です。

③研修クオリティと不透明な実績


1年間やりたくもない仕事にフルタイムで従事するのであれば、しっかりとしたカリキュラムがあってこそのSESだと思います。
でなければ、その会社に所属している意味もなければ、職業選択の自由すら脅かされるからです。
しかし、研修は週1回2時間で、あとは独学を頑張ってくださいとの事。独学を頑張るのは至極当たり前のことですが、9割のウエイトが独学なのであれば、それはもう自分にとって負担の少ない仕事を選んで独学すればいいのでは?と思います。
今は案件獲得までをサポートするスキルアップサービス、スクールも多々ありますからね。
それらに劣らない具体的なIT登用実績と研修クオリティのないSESに価値はあるのでしょうか。

先日研修講師の方とお話しする機会がありましたが、研修のあり方について会社と揉めたそうです。
JavaScript研修のゴールを「自身のポートフォリオサイトにハンバーガーメニューを実装する」と指示され、「そんなことだけで何の実績になる?」というお話になったとか。
会社側はこう言っていたそうです。
「JavaScriptがどういったものか伝えればいいです。」
「どうキャリアに活かせるか、そういうビジョンはあまりないんです」
研修はあくまでエッセンスであり、独学と自発的な取り組み、そういった努力をできない人には先はないということは大いに同意です。
そりゃそうだろと。
しかし、貴重な30歳前後のキャリアを捧げて耐えていた私としては実用的な意図のない研修を開催している会社に正直がっかりしました。
そもそも研修講師も経験者枠で入ったけど、現場経験がない言語なので講師実績で補いたい、という人が多数います。
HTML/CSS研修の完了後、「HTMLの講師がしたい方はいますか」と周知がありましたが、そんなことでは未経験からのキャリア形成を志して入社を決めてきた人に対してあまりにも失礼だと思います。
私は講師としてきちんと責任を負えるスキルはないですし、逆の立場なら嫌なので辞退しましたが。

何より疑問なのは、現在の家電量販店の案件です。
別の人材会社で研修を受け、案件に入った後に県外の店舗への入店を指示されました。これでは退勤後の研修参加は不可能です。
研修日に休みを取らざるを得ないのでそう希望したら
「何の研修を受けているのか」
「いつまで続くのか」
「希望休の規定をオーバーしている」
「全て希望が通るとは思わないでほしい」
といったことを現場でしきりに探られました。
現場でITの話はあまりしないでくださいと指示されているにも関わらず、私という人材の最重要目的はITの研修であるという前提が話として現場に通っていないことも腹立たしく、会社に確認したところ、
「担当営業は知っているはずなのでこちらとしてもそれはおかしい。気にしないでください」との事。何もかもちぐはぐですね。
気にしなかったところで後ろ指さされるのは私なので無理ですよと。

研修のクオリティと実績が9ヵ月で一切見えてこない(説明がない、聞いてもよくわからない)時点で会社への不信感は日に日に増しています。

④あと何年でどうなる?


1年耐えて学習に励むので、それまでの辛抱だと思っていました。
実際に研修は前倒しで課題を終わらせ、卒業した後も最後まで参加し、自己学習も継続して続けてきました。
しかし、前倒しで卒業しても次の研修の案内は来ず、IT参入への道が短縮されるということもありませんでした。
一方で仕事は私が絶対に自分では選ばないであろうコールセンターと家電量販店。そちらで覚えることも非常に多く環境が変わるたびに繋ぎとは思えない負担がかかります。そもそも私は大嫌いだろうなというイメージがあり、実際にやってみてその通りだったので余計に。
この状態をいつまで続けるのか。正直あと3ヵ月でエンジニアにはなれないでしょう。では、家電量販店で継続勤務するのか?キッティング案件が上手いこと見つかるのか?年収250万円のままで?いつ収入は上がる?そのためにプライベートはどれほど学習に充てる?
そもそもこれまでのようにLINEで簡単な案件説明が送られてきてやるかやらないか、という事を聞かれるだけの案件振り形式なのであれば、あと何度ミスマッチを嚙みつぶしながら働かなければならないのかという気持ちにもなります。
「全然話が違うじゃん」と講師の方のような経験者ですら頻繁になっていると聞きます。おそらく真に優良な案件はそもそも持っていない可能性も大いにあります。


東京で年収250万円はかなり厳しいです。妻には既に長いこと大きな負担を背負わせています。
あと何年でどうなれるのか、自分には全く見えてきません。
今の経済状況と就労環境で闇雲に努力する覚悟はないのです。
人間まっすぐそれができるのは好きなことをしている時ではないですか。
私はエンジニアとしての開発や言語学習が本当に好きなんでしょうか。

であれば門外漢のエンジニアになろうなどとは考えず、自分のできること、経験、長所、信念を主軸に転職活動をしたほうがいいのではないか。

そう思い始めてもいます。

何もかも自分で決めて進んできたので悪いのは私です。
これまでのすべての選択に後悔はしていない主義なのですが、今回ばかりは後悔の念を強く感じています。

noteを始めたときは退職エントリから始まり、仕事観や転職活動の事も書いてきましたが、この期に及んでこのような話をすることになったことは非常に残念で情けないです。

情報弱者の完全敗北ということになりますね。
エンジニアの方が見たら鼻で笑うような典型的失敗談かと思います。
いい歳をしてなにをやっているんだか。
最近は情けない気持ちになることが多いので、自己肯定感を上げられるきっかけが欲しいところです。










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