個人アプリ開発、試行錯誤の記録 7 〜「課題はあっても需要はない」疑惑
わりと致命的なことに気付いてしまった話。
(全然ダウンロードされないアプリをつくってます。試行錯誤の先に何を目指すかとかは初回記事👆に書きました)
Somatoが解決する課題
僕は、このアプリの収益性には期待していないものの、「大量にたまった写真、一生振り返る時間ない問題」という、対象としている課題自体にはそこそこ普遍性があると思っている。
少なくとも自分は10年前からその課題感を持ち続けていて今でも解決していないからこそこれを作りたいと思ったわけだし、リリース直後のツイートの反響からもそれを感じることができた。
なので、現状あんまりダウンロードされてなくても、
このアプリはもっと需要あってもおかしくない、まだ世に気付かれてないだけ
程度に楽観的に考えてきた。
「写真を超高速で閲覧する」っていう概念自体がまだ世にないからな〜 ま、コツコツやっていればいつか伸びるときがくるんじゃないの、と。
Somatoが流行らないであろう理由
技術記事を公開した流れでこういうご意見をいただいた。
振り返り体験って意外と能動的な発生しない
これがSomatoが流行らないであろう理由を端的に言い当ててるなと。
いや、リテンション施策として通知を送るのはもともと考えてたんですよ(実はもう入っている)
しかしリテンション以前に、振り返り用のアプリってそもそもの入り口としての需要がないのでは、ということに気付いちゃったわけです。
「今、目の前にある課題」と違って、振り返りみたいな今じゃなくてもいい「nice to haveな課題」は、「課題はあっても需要はない」(そこにペインを感じていても、それを解決するアプリを探してダウンロードしてみるほどの強い動機はない)のかもしれない、と。
二度目三度目の起動を促すリテンション施策の前に、そもそもSomatoをDLすること自体「今」じゃなくてもいいし、DLしたとて起動するのは今じゃなくてもいい。
そういえば10年前、i走馬灯として同様のコンセプトでアプリを出したときも火がつかなかったのだった...他の自分の個人開発アプリは簡単にランキングに入りしていた時代。当時はハードの性能も技術力も足りてなかったので実現クオリティが低かったせいでヒットしなかったのだと思っていたが、今思えばそもそも需要がなかったのかもしれない。
卒業アルバムとSomato
もともとSomatoのプロダクトとしての可能性を考えるにあたって、メタファーとして卒業アルバムのことをよく想起していた。卒業アルバムってそんなにしょっちゅう見返すものじゃないから、Somatoも日常的に使われるものではないよなぁとか。
しかしよく考えてみたら卒業アルバムって10年に1度見るか見ないか(というかもう20年ぐらい見てない)ってぐらいで、振り返り需要というのはそれぐらい小さいものかもしれない。
10年に一度ふりかえりたくなるような希少なタイミングでこのアプリにたまたまたどり着いてもらえるか。そこの需要を躍起になって獲ろうとしても仕方ないっていうぐらい小さい需要。
「整理」「共有」需要
じゃあどうするかっていうので、他のちょい近いところにあるアプリが、「振り返り」以外のどういう課題を解決することで需要を得てるのか、っていうのを考えてみるといいかもしれない。
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