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ラムサスの改革


PSのゲーム「ゼノギアス」作中の主人公サイドの敵国は「ソラリス」。身分階級制度が著しく、家柄の佳き者は優遇されそうでないものは虐げられる世相を呈していた。なかでも他国民は家畜同様として扱われ、拉致されては労役、実験材料など、徹底した選民主義だった。

そして現れたのは帝室特設外務庁総司令カーラン・ラムサス。
彼の改革はそれまでの選民主義と一線を画し、能力をもつ者であれば家柄等も関係なく、軍の要職等として引き入れられた。
彼はソラリス国民にとって希望の星、英雄となる筈だった。
しかし彼の行った改革は能力主義で、結果的には能力のあるものを吸い上げ、そうでないものは虐げられるという、格差は分断までもを解決するものではなかった。

家柄か能力かの違いだけで、結局は虐げるもの、虐げられる者の構造は生き残った。

フィクションの話しといえども、すごく心に刺さるエピソードだった。フィクション、SF、軍事に携わらわない我々現代人も、団体や組織の中枢に居る者ならば肝に銘じたいところである。
特に中間支援を名乗るなら選民主義も能力主義ももってのほかという自戒も込めて。

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