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ドイツ: フランクフルトとハンブルクへ

ずっと楽しみにしていたご褒美みたいな旅行の話。

フランクフルト

いざ出発

クラクフからフランクフルト空港に行った。日本から大友人が着く空港だからだ。クラクフに来たぶりの空港で懐かしい気持ちと、バスに乗り慣れた自分に一段と誇らしくなった。初めて海外から海外へ乗るという日本語もおかしいのだけれども、その感覚が新鮮だった。わくわくとドキドキで背筋がピンとした。

預け荷物のない旅行、どこに進むべきか分からずに聞いたInformationのお姉さんがとても親切だった。コスタコーヒーで聞こえる英語教師をしているだろう女性と画面越しから代わる代わる聞こえる子供たちの声。大袈裟なのかも知れないが、これだけでも人生の選択肢を感じる。

日本人観光客が何組かいた、"背広"の上司と部下。Ryanairのpriority lineへ。こちらでは何をされていたんだろうか。

飛行機内で隣のおじさまに話しかけられる。大変優しくて、大学で教職をとっているそうな。アルゼンチンに血があるらしく、ポーランドでの移民について調べているみたいだった。こうして研究は進むのかなって思った。また来るから会おうと言われた、旅行後に連絡したもののSMSでの会話が噛み合わずお爺じゃなかったかもと打ち切ってしまったのは後日談。いきなりZuzzana?って聞かれたら焦るやん。

いつもの再会

久しぶりに会ったお友は相変わらずだった。少し大人っぽくなった様な変わらない様な。会うと、どこにいようが自分たちで世界が包まれる感覚がある。なんでここにいるのと何度も問いかけてしまう。止まらないにやにや。うぺうぺ言う私たち。

彼女との旅行では、行き先を決めない適当さが流派なので歩いて決める。私はついつい、このお店に行きたいとGoogle マップのピンを立てるものの、ふらふらと決まる方が好きだ。期待値とかが存在しないからかな。
でも、やらずにはいられないので許して貰う。

ホテルでTschüsと言われた、チャオってイタリア語じゃなかったけと思ったけど頻繁に使われているらしい。面白い。
ホテルから歩いて川沿いに行き、大きな鳥がいて、市街地に。
立派な教会があって、飛行機のおじさんが実は中に入っていい場所があるんだよって言ってたのはここかななんて考えながら見学をする。教会に入るたびに、ずっと守られてきたことやよく作ったよなとしんみり考えてしまう。

すぐ近くにクリスマスマーケットがあって、圧倒した。絵本の中の様だった。光ひとつひとつが輝いていて、みんなのわくわくが伝わる。クリスマスマーケットに足を運ぶおじいちゃんやおばあちゃんになりたい。メリーゴーランドがあったのも、ツリーが本物のもみの木だったのもどれをとっても空間に夢や憧れを感じた。

€をもたずに舐め腐っていた私はバッチリ友人にお世話になった。その節は本当にありがとう。今はキャッシングの方法を学んだよ。

立派なモミの木とライトアップ
メリーゴーランド、最後に乗ったのはいつだっけ。そもそも乗ったことあったかな。

その後はカフェに。旅行先では現地の食べ物、ケーキを食べるのが一つの目的である。私はドイツで食べるお目当てのケーキがあった。Schwarzwälder Kirschtorte、黒い森のさくらんぼケーキ。
林周作さんを知ってから、郷土菓子に興味を持った。毎度思うことだけど、こんなに陸続きで似ているのに、言葉も食べ物もなんとなく違うヨーロッパは非常に興味深い。

倒れている。フォークは刺されていない。

ドイツ語を少し勉強した彼女が、全然だと言いながら話す姿が好きだった。諦めていないというか、溶け込む様な雰囲気を持った。今になってその国の言語を話すことや話そうとする姿勢を持ちたいと思うのでそういうところも好きだなって思った。

ハンブルク

フランクフルトからハンブルクへ

フランクフルト駅のホームは広くて、少しだけ治安の悪さを感じた、暗い雰囲気というか。たくさん人がいたからかもしれない、物乞いの人やゴミ箱を漁る人を見たからかもしれない。

大きなビニールハウスの様なホーム

ドイツの鉄道は遅れることやホームが変わるって聞いていたけど、全くその通りだった。お姉さんに遅延を確認したら、丁寧に教えてくれた。その後にホームが変わった時にも肩を叩いて教えてくれて、ウィンクまでもらっちゃった。私はウィンクをする人が大好きだ。

座席のある号車が分からずに友人と一緒にいたはずなのに人混みで逸れてしまった時は焦った。こういう時に、ガラケーやそのもっと昔に人々はどうやって約束を果たしていたのかと思う。
あと、進行方向と反対の向きの席は不思議な気持ちになる。

長い移動時間こそが"旅行"なのかもしれない。それほど、いっぱい話をして、買ったドーナツと前日のクリスマスマーケットで買ったお菓子を食べた時間がよかった。時々寝て、また話して、あっという間に着いた。

行先の不安

到着してからが大事件だった。
ホテルに向けて、地下鉄に乗ることに必死だったので目の前に警備の人がいるのにも関わらずきた電車に乗ってしまったのだ。事前にアプリをダウンロードしていて、フランクフルトでは宿泊したホテルから駅まで購入できたのでうっかりしていた。チケットを買おうと必死な中で、チケットを見せろと声をかけられた。

言い訳をさせていただくと、ポーランドのトラムやバスでは乗った車内に書かれている番号を入力してチケットを有効化するので乗ってから買えばいいと思っていた。てへへ。いいやんお金出すからさ。払わせてくれええ!!!
そんな私たちの訴えを示すべく、今購入しているからとスマホの画面を見せても、ドイツ語とillegalだという英語で話をしてくれる姿勢はなかった。

留学生らしく抵抗してみたが、降りる駅はどこだと言われて、その駅で下された。そこで、事前に購入しないと電車に乗ってはいけないと言われて初めて罰金を求められた。その威圧感に圧倒されて、怒られることを避けて生きる私はついつい泣いてしまった。マスクありがとうの気持ち。
一応、旅行者であり、悪意がないことを伝えると少しだけ優しい口調になり罰金を支払った。しかも、現金のみだったので友人に支払ってもらう申し訳なさ。美味しい夕飯食べれちゃう以上の値段。勉強代高くないか。
それ以降の旅行はこの教訓を胸にしている。ヨーロッパ絶対、改札作った方がいい。相当引きずっている。

旅に慣れた友人がDMで、そういう時は言葉わかんないフリをするんだよと自分には役に立てられそうにないアドバイスをくれた。

何はともあれ

ハンブルクは港町だった。天気はそこまで良くなかったけれど、海があって観光地すぎない雰囲気も面白かった。お父さんにLINEでハンブルクにいることを伝えたらお金持ちがいっぱいらしいよと返信があった。

船上ミュージカルか、向こう岸の劇場への船かという予想。

確かに、デザイナーズマンションの様なガラス張りのオフィスや住居を感じた。
宿泊する場所は見晴らしの良い場所にあった。4人部屋のドミトリーでゆっくりできないので、寝るために帰るだけにして外に出かけた。

早くやってくる夜と光に誘われてクリスマスマーケットへ。一周して、畳まれたクレープを食べて、臨時で作られているであろうオーナメントショップに入りお土産を買った。
翌日クラクフに帰宅してから気づいたのだが、私は友人のお土産を持ち帰ってきてしまった。なので、未だにここで買った4人のサンタのクリップと顔を合わせられていないし、友人の溶けた雪だるまは私と後4ヶ月間一緒にいる。

クリスマスマーケットごとに雰囲気が異なるのも今回の旅で知った。
買おうか悩んだキノコ聖人。手前の彼も良い顔してる。

クリスマスマーケットの近くにあったレストランへ。魚料理とビールを食べた。
ここで食べたサーモンの味が恋しい。でっかいじゃがいもでお腹がパンパンになった。お友はcod(鱈)とマッシュドポテト。

魚、食べれる様になってよかった。

ドミトリーでダッシュでシャワーを浴びてそそくさと寝た。いきなり知らない人とこんにちはは気まずいのでね。案の定、深夜にカップルが帰ってきて、朝起きると2人とも裸に近い格好で寝ていた。
朝はちゃんと挨拶ができた。ハンブルク、全体的にヨーロッパの洗礼を感じた。

次の日はデンマークへ。
ドイツの思い出は、らぶい友との移動時間とクリスマスマーケット。なんて言いつつも、あった出来事全てが文字通り笑い話や素敵に変わる。
貴女と過ごせて本当に良かった、おばあちゃんになってもこの旅の話をするんだろうね。

らぶいお友。note掲載NGならすぐに連絡してください。

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