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1000文字以内シリーズ

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X(Twitter)に投稿した1000文字以内の短編をまとめました。
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記事一覧

「優しすぎるお母さんに甘やかされてます」

『お母さん、宿題出来たよー』 「はーい」 お母さんが、お菓子とジュースを持ってくる。 …

写楽斎
8日前
15

「良妻賢母」

『楽しかったねー!』 手を繋いで歩く、久々の2人っきりのデートの帰り道。 『ねぇ、晩ご飯…

写楽斎
2週間前
21

「モチベーション」

「おい…何だよこれ…」 美羽のテストに書かれた×の数々。 『しょうがないじゃーん。』 …

写楽斎
1か月前
21

「初めての旅行」

『ねぇ、ほんまにこの近くで合ってるん…?』 「うん…たぶん…」 『なんやねんその返し、不…

写楽斎
2か月前
26

「願いを込めて」

2人で一緒に、電車に揺られる。 僕らが目指すのは、学問で有名な総本宮。 それ故に、乗り換…

写楽斎
2か月前
10

「イメージチェンジ」

今まで、ずっと黒髪ロングを貫き通してきた光莉。 その髪を大胆に切って、髪を染めた。 髪の…

写楽斎
2か月前
7

「たまに帰ってきた日には」

「うわぁ…綺麗」 初めて見る福岡の風景は、気持ちいいものだった。 眼下に広がる、にぎやかな街並み。 少し見る方向を変えれば、穏やかな海が広がっている。 『ほら、あそこ!』 「ん?どこどこ?」 『あれだよ、あの小さな島』 祐希が指差したのは、陸続きの小さな島。 彼女の、故郷だ。 雨上がり故に、少し霞んで見えてしまっているのが残念だ。 「でも、来れて良かった」 『そう?嬉しい』 「でもさ、帰らなくて良かったの?実家」 『うん、別にいい』 『だって、実家

「ベタカタ、ネギ多め」

美青に連れられて入ったのは、 アーケードの中にある、カウンターだけのお店。 店内は、いか…

写楽斎
2か月前
7

「乗り越えて」

「おはよ」 『おはよう、万理華』 付き合いたての頃とは違って 短い髪が長くなったのが 時…

写楽斎
2か月前
9

「女友達と俺の家で宅飲みをして」

『うぅん…』 茉里乃は、こたつの上の机に突っ伏したまま、 浅い眠りについている。 茉里乃の…

写楽斎
2か月前
21

「野生」

「にゃー!」 仕事を終えて家に帰ってくると、 天が、黒猫になっていた。 『天、何やってん…

写楽斎
2か月前
11

「斜め上の角度から。」

斜め上の角度から見上げる彼は、 いつもクールで、感情をあまり表に出さない。 「ん」 今日…

写楽斎
2か月前
9

「きずく」

『やっぱり、仕事の後はこれじゃないとね』 お通しの塩キャベツを食べながら 黒ホッピーを飲…

写楽斎
2か月前
12

「真夜中に」

"乾杯" 350ml缶を交わす。 俺は梅酒ソーダ。璃果はサングリア。 自分で言うのもアレだが、よく見た目から屈強に見られがちな俺と違って 可愛い見た目をした璃果の方が、圧倒的に酒が強いのは ギャップが成せる業か、はたまたステータスの割り振りの問題か。 机にある、コンビニで買ったおつまみが尽きた頃、 酒の回った璃果が立ち上がり、キッチンへ向かう。 酒癖の悪い人ならともかく、 彼女なら大丈夫だろう。 冷蔵庫から何かを取り出し、何かを炒める音がする。 『お待たせ