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オリンピック通訳が意味すること。

2019年9月2日。酷い二日酔いを感じていた僕は、ドイツ・ケルンにいた。僕がドイツで住んでいる場所だ。
プロサッカー選手の専属通訳として働いていた期間だったが、ロケレンとの契約でドイツの公的機関が発行する無犯罪証明書を受け取りに行かなければならない理由と、ドイツ国営メディア”ARD”とのオンライン面接の予定が入っていた為、僕は連休を頂きベルギーからドイツに戻ってきていた。

9月1日の夜は、獨協大学ドイツ語学科時代のゼミの教授が日本からドイツへ来ているとのことだったので、卒業以来久々に会うことになったのだ。久々とは言っても卒業してからまだ半年ほど。
教授は獨協大学で毎年開催している夏季ドルトムント・インターンの引率と言う名目でドイツへ来ている。50%くらいその通りで、50%くらいは休暇目的である。(笑)


ドルトムントとは言っても、ブンデスリーガのボルシア・ドルトムントでインターンをするわけではない。教授が留学していたのがドルトムントであり、彼の奥さんもドルトムントの方であり、そこからくる生粋のボルシア・ドルトムントファンである為、おそらく彼はドルトムントにいたいのだろうと僕は内心思っている。確固たる哲学と規律を守る中でもかなり自由に生きており、尊敬の眼差しが向けられる教授なので、僕は教授を心の底から慕っている。

9月1日、僕はベルギーからドルトムントへ向かい、僕たちはドルトムント中央駅で集合し、旧市街地にある1件のレストランに入った。クラシックなドイツ料理屋と言う雰囲気であり、落ち着いた雰囲気がかなりのオシャレさを醸し出している。大学の話、ドイツ語学科の話、ゼミの話、ケルン体育大学の話、僕のベルギーでの話、プライベートの話などでかなり盛り上がりビールとワインを心ゆくまで2人で堪能した。教授の家に泊まることになり、家でもワインを2本くらい開けた記憶がある。
そして僕たちは翌日に控えたARDとの面接の話もした。

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