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『退屈なヒーローを終えて』

このnoteを書きはじめる前に、
ちょっとした空白の時間があった
頭の中でいろんな記憶が巡る
あんなことがあった
こんなことがあった

そのすべてが大切な記憶に変わる
そんな風に思えるとても濃い時間だった


1ヶ月ほど稽古をして臨んだ本公演
アリゴ座としての公演だが、
新しい方々も多かった今回は、
いつもと違った雰囲気で稽古が進んでいった
途中、ピンチもあったが、
そこから救ってくれた方のおかげで無事に開幕
そして、全公演が終了し、
今こうしてnoteを書いているのである

本当にいろいろあった
やることも多かったので、
心身ともに「うっ」ってなるときもあったが、
過ぎてみれば前述した通り、
そのすべてが大切な記憶となり、
人生の糧のようになっている
感謝で溢れる


ご来場いただいたお客さんの中に、
久しぶりにお会いした方もたくさんいて、
いろいろとお話ができて嬉しかった
遠方からわざわざ来てくださった方もいて、
改めて、応援してくださる方々のためにも、
この人生を通して届けつづけたいと思った



今回は、「退屈なヒーロー」ということで、
「ヒーロー」について書いていく
昔からヒーローへの憧れはあって、
ずっとヒーローになりたいと思っていた
人を助けて、人を笑顔にする
そんなヒーローに


日常はとても退屈だった
小学生の菅野少年が思っているよりも
敵なんていないし、
学校に行って、友達と遊んで、
帰り道に謎のものを拾って、
ここから何かはじまると思ったら、
何もはじまらない
そして、暗くなったら怒られるから家に帰る
仕事帰りの父に学校であったことを話そうとしたら、
野球の自主練が足りないと怒られ、
夜中泣きながら素振りをする
強風に煽られて、傘で空を飛ぶこともできない
退屈な日々だ

それでも日々はつづいていく
変身はできないし、
特別なパワーはないし、
誰にも注目されないし、
自分なんてすごくちっぽけな存在だ
そんな風に思えてしまう

そんなとき、
唯一、光となったのが、
「ふざけること」
ふざけることで家族が笑ったり、
友達が笑ったりしてくれて、
嬉しい、楽しいという感情が湧き起こる
「これだ!」
菅野少年はここから自分なりのヒーロー像を描くことになる
実際には笑われていただけかもしれないが、
それでも誰かが笑顔になると、
きっと相手も楽しいだろうし、
見ているこっちももちろん楽しい
そこから長い年月が経った今も、
その想いは変わらずにある

「おもしろい人になりたい」

誰かを笑顔にすることは、
その誰かにとってのヒーローであることの証明になるかもしれない
だから人材業界で仕事をしているときも、
目の前の人のキャリアにおけるヒーローでありたいと思うし、
役者をしているときも、
作品や表現を通して、
目の前の人に活力を届けるヒーローでありたい
と思う


実際のところは自己満足かもしれない
それでも少しでも誰かに届けていきたい
どんなに世界が良くない状況であっても、
笑顔になれば少し元気になれるし、少し頑張れる
その少しをつくりだすために日々精進する
そんなことを思いながら、
自分の中にいる不器用なヒーローは常に頑張っている


「お前は本物のヒーローだぜ」

いつかそんな風に言われる日が来たら、
本望である

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