#小説
ふりかえるとよみがえる
僕は友達が飼っていたカエルをこっそり逃した。
友達は怒って僕に飛びつき、大喧嘩になった。
でも、悪いのはあのカエルに針を刺していじめてたアイツの方だ。
仲直り出来ず、僕は喧嘩のことを頭の中でぐるぐる考えながら家に帰る。
ゲコッ
足に変な感触がした。
足を上げてみると潰れたあのカエルがいた。
「やっちまった…」
視線を感じ後ろを振り返るとそのカエルがじーっとこっちを見ている。
ゲコッ
僕
カミングアウトコンビニ
「かかかか金をだせ!ごゅ、強盗だ!」
黒のパーカーに黒のズボンを履いた30代の男はコンビニに入るとパーカーに隠した銃を見せびらかし大声で叫び出した。
レジ前には数人の客とアルバイトのレジ係だけ。強盗の充血した目はアルバイトのレジ係に向けられる。
「おい、レジだろ!?お前ぇ!そこの金をぉ全部だせやがれ!お前らも妙な事したら…うう打つからなァ!」
「…う、うぁあああ!すみませぇぇえん!」
レ
涙鉛筆(毎週ショートショート作品)
最近では仕事も出会いも芸術も、なんでもかんでもデジタル化だ。
カミさえ居れば、現実に出てくる事もできる。
最近知ったが、自分がデジタル化されたものが普及しているようで、この世の中にはもう自分しか居ないようだ。
独りぼっちになっても、自分のできる事はその身を削る事でしか力を発揮しない。
ただ削られ消えていくのを待つだけが僕の人生だ。
抗えない運命と孤独感の波にさらわれてしまう前に、いっその