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【AIR】時が立つと都合よく歪められる墓標の原因と結果〜アウガ記事にみる、経緯と実態を知らない責任なすりつけ問題

毎日新聞が以下のような記事をYahooニュースにも配信をしていたのですが、見出しからしてなかなか考えさせられる香ばしいものです。国のチグハグに翻弄、失敗の烙印を押されたコンパクトシティ構想とあります。今の総括は「国に翻弄されて失敗した事業」ということで、青森市の責任はないということになったのでしょうか…。

実際にアウガの失敗のツケは2人の市長が交代することになり、さらに市長や議員や管理職などの責任者だけでなく、全職員の給与カットにまで及んだとんでもない事案だったのですが、喉元過ぎれば熱さを忘れる、ともいいましょうか、メディアまでこういう総括を流すのは困ったもんだなと思いますね。

こういう事案は常に発生しています。各地域において国とのパイプを期待して政治家を選び、その政治家が国とのパイプで予算を引っ張ることを歓迎してきた地方民たちが積極的に選んだ問題でもあるのです。

もちろん担当省庁も成果が欲しく、何らかの政治的な必然性もあるところに予算をおろし、担当省庁から役人を自治体に送り込んで事業成果を挙げる、もしくは担当省庁から派遣された役人が親元から予算を引っ張って大きな事業やって栄転を目指すということもあります。

こういう多層構造によってこういう事案はつくられ、失敗していくのです。誰か一人だけではないからこそ複雑で、時が立つと風化し、互いに責任を擦れつけ合うから物事が見えなくなる。新聞やテレビなどマスメディアも慢性不況さらに人事異動もあり、地域ばかりを専門で見ている記者も少なくなっていて、あの当時のことをしっかり理解して記事にまとめる人もいなくなってるのでしょう。

そして同じようなことが各地で繰り返されていくのです。

10年来の墓標専門家?の木下が当時の貴重な資料も交えながら解説していきます。笑


◯ そもそもアウガの失敗が始まったのはアンカーテナントの撤退

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