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初めての海外(海外旅行記1 東京⇄香港 2014.1.18-20①)

僕が一番最初に訪れた海外の国は香港でした。2014年の1月、大学3年生の時のことです。

それはピアノコンクールの予選を受けるために行くことになったのですが、出発の1週間前からずっとそわそわしていました。果たして言葉が通じるのだろうか、香港の宿にたどり着けるのだろうか、ちゃんと日本に帰ってこられるのだろうか・・・。不安と期待が入り混じりながら、出発の日を迎えたのでした。

初めての国際線

人生初の国際線フライトだったので、どのように飛行機の予約をしたらよいのかわからず、いつも国内線でお世話になっていたJALのサイトで調べて、1番安かった夜の便を予約。(←これが後に悲劇を生むのです・・・)日本のよく知った航空会社だし、言葉の面でも大丈夫だろうと安心していたのですが、出発前にもう一度確認したところ、行きはJAL、帰りは香港のフラッグキャリアでもあるキャセイパシフィック航空(Cathay Pacific Airline)で取っていたことがわかりました。後でわかったのですが、両社は「ワンワールド」(One World)という同じ航空連合に加盟しており、運行協力関係にあったため、JALのサイトからキャセイパシフィックのフライトを取ることができたようです。往復JALで取っていたと思っていた自分、とたんに緊張しだしましたが、これはもう仕方がありません。帰りなら大丈夫だろうと腹をくくりました。

都合により1泊3日の強行スケジュールだったのですが、初海外ということで念を入れて荷物をパックしたため、まるでこれから2週間の旅行に行くのではというレベルの大きなキャリーバッグを持って日暮里駅から京成スカイライナーに乗り、周りの席から聞こえてくる中国語に緊張のボルテージが上がりながら、成田国際空港に到着しました。成田空港はもちろん、国際線ターミナルも初めて。JALのチェックインカウンターへ向かい、新しく作ったパスポートと家で3枚コピーしてきたEチケットを出し、保安検査前に気合いのラーメンを一杯。その後、日本出国のスタンプも頂き、無事に香港行き搭乗ゲートまでたどり着きました。

JAL国際線の機内にて

搭乗が始まり機内に入ると、雰囲気が国内線と違います。既に様々な国籍の方が座っており、日本語、中国語、英語などいろんな言語が聞こえます。やや緊張しながら座席に座り、離陸。香港国際空港まで5時間ほどのフライトです。まず感動したのは、画面付きの座席だったことです。飛行機で目の前の座席にある画面で映画、ずっと憧れでした。しかし、ずっと気が張り詰めていたせいか離陸後すぐに眠くなり、爆睡。フライト中はまったく観ることはありませんでした・・・。乗り心地やサービスはとても良かったです。そうこうしている内に、飛行機はみるみる南下していき、着陸態勢のアナウンスが入ります。

香港国際空港(Hong Kong International Airport)

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↑東京から香港までは約2900㎞で、日本との時差は-1時間です。

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香港は260以上の島で構成されていて、香港国際空港は西の方にある赤鱲角島(Chek Lap Kok)という島にあります、といいますか、島全体が空港です。出発前、父から「今は新しい空港になっているから問題ないだろうけど、少し前だったら大変だったぞ。」と聞きました。というのも、今の香港の空港は1998年に開港され、その前まで使われていた啓徳空港(Kai Tak Airport)は、着陸直前に急旋回しながら、香港のビル街ギリギリを飛んで着陸する(通称、香港アプローチ)というものすごく難度の高い空港だったそうです。

https://youtu.be/fQSKrraDWPs

↑参考までに、昔の啓徳空港の着陸動画です。 "Kai Tak Landings From The Kowloon Mall(1998)" by AIRBOYD

香港国際空港に着くなり、ほかの乗客に付いていきながら進み、最初の難関である「入国審査」へ。厳しい表情をした審査官にパスポートを渡し、何を聞かれるかピリピリしながら待っていたのですが、チラッと僕の顔を見た後、何も聞かずにパスポートを投げ返してきて(!)、無事に入国となりました。荷物を受け取り、到着ロビーへ。口コミでは綺麗だと聞いていた香港空港。実際本当に綺麗で広く、白い天井が印象的の雰囲気の良い空港でした。香港ドルは現地で換金したほうが良いと聞いていたので、香港空港で行いました。

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↑2014年当時の香港国際空港の到着ロビー。フライト後で少し休んでいます。

香港の電車

香港国際空港から市内に出る方法は、エアポートエクスプレス、バス、タクシーなどがあります。(↓今はUberも活用できそうです。)

僕の宿は湾仔(Wan Chai)という香港島にある地区でした。エアポートエクスプレスで香港島の中環(Central)駅まで25分ほど。そこから地下鉄MTRで湾仔駅まで行きます。まずは空港のカウンターでエアポートエクスプレスのチケットと、香港の公共交通機関で使えるICカード「オクトパスカード」を身振り手振りで何とか購入し、空港を出発。エアポートエクスプレスの乗り心地は良く、あっという間に香港島の中環駅に到着。地下鉄への乗り換えも問題なく、湾仔駅に到着しましたが・・・。

改札から出られない!

湾仔駅の改札まで来て、いざ出ようとすると、改札でエラーが発生して出られません。後ろから他のお客さんもいらっしゃったので、先に行っていただき、再度挑戦。それでもなぜかエラー。困っていたら、駅スタッフが出てきてくださり、代わりのチケットのようなものを発行してくれました。お礼を言って出ようとしたのですが、この改札が手で押して出るタイプのもの(遊園地などによくある)で、キャリーバッグ初心者の自分は先に自分のバッグを押して出してしまい、今度は自分が出られなくなってしまいました。焦って助けを求めて受付に行くと、先程お世話になったスタッフさんが。恥ずかしさも忘れ、"Help me!"とお願いしました。(Help meは本来、生死に関わるときに使うことは後に知りました・・・。)スタッフの方は、僕の稚拙な英語に耳を傾けながら頷き、受付の横の改札から出してくれました。

方向音痴からのチェックイン

ひと安心して湾仔駅の地上に出ると、大きな道路と高層ビルが信じられないほどに立ち並んでいてびっくり。香港に来たなあと身に染みて感じました。すぐ近くにセブンイレブンがあったので、水、ジュース、ポテトチップスを買い、ホテルへ向かったのですが、この時の自分の頭はおかしくなっていたのでしょう。地図を見ながらも、ホテルとまったく違う方向へ歩いており、本来数分で着くのに数十分彷徨い続け、ようやくホテルに到着。初めての英語のホテルチェックインも、香港に着いてから一番専門的な会話だった気がするのですが、すこし慣れたのか安心しきったのか勢いで済ますことができました。この時既に夜の1時過ぎ。コンクールの集合時間は朝9時でしたが、アドレナリンのせいか飛行機で爆睡したせいなのか全然眠くありません。シャワーを浴び、テレビをつけ、ポテチをむさぼりながら、「もうちょい早いフライト取ってたらよかったなあ・・・」と反省。。。3時ごろにようやく眠りにつきました。

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↑湾仔エリアの様子。画像がかなりブレブレですが…

②に続く・・・

西村翔太郎 Shotaro Nishimura


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