スタートアップ1人目HR&Corpの業務標準化&自動化話。”請求書発行管理&業績ダッシュボード”編

こんにちは。
ゼロスペック株式会社(IoT×SaaSスタートアップ@札幌)」で
1人目人事&コーポレートの松田(@SHOMATSUDA3)です。

今回は、
「請求書発行管理&業績ダッシュボード」について社内で構築した話を、記事にしてみようと思います。

※想定している読者

  • 請求担当の皆様

    • 特に、サブスクリプションビジネス/SaaSビジネスに関わる方。

    • 経理、営業企画、SalesOpsなどなど

  • ゼロスペックメンバーの皆さん

    • 松田のやっていることを知ってほしい。


前提の考え方~労働生産性と10X~

労働生産性等についてはこちらで簡単にまとめています。
標準化→運用→改善をぐりぐり回したい。


どんな困りごとがあったのか?

弊社はまだまだ小さな組織。
業務は属人的・非定型な部分が多い状態です。

社内で定期的に上がっている声や、個人的な考えから、以下のような困りごとが存在しているとかんがえました。

請求関連

  • 既存契約企業のサブスクリプション請求の漏れが起きうる

  • 入金漏れ・金額ズレのチェック漏れが起きうる

サブスク請求の部分は、個々人が自身の担当企業において、属人的に管理。
もちろんこれだと漏れる可能性があります。
また、組織拡大をするにあたり、企業の引継ぎは必ず発生しますので、その際に引継ぎが困難になることが予想されます。

入金管理の面でも、一苦労。
会計ソフトの入金データを出力して、個々人が属人的に金額を確認。顧客とのコミュニケーションや入金完了について、本人以外が認識できない状況でした。


事業指標関連

  • サブスクビジネスに沿った事業指標が存在していない

サブスクビジネスにおいて、一般的な財務3表・管理会計とは異なる視点で、指標をマネジメントする必要があります。

イメージは以下の通り。

  • 収益カテゴリの分解

    • newARR, ExpansionARR, 既存ストック収益, その他フロー収益

  • 各種SaaS KPIの算出

    • ARR, NRR, ChurnRate , …

これらを定点的に観測することで、Biz領域の人員計画・投資計画の土台となる最低限のデータが揃うこととなります。
これらが存在しないことは、中期的には大きなボトルネックになりますので、早急に対処したい思いがありました。


AsIs_ToBe

実際に、どう進めていくかを定義します。
まずはワークフローの現状とあるべき姿を描きます。

AsIs

こんな感じ。
弊社は請求書システムと会計システムにマネーフォワードを使っています。


ToBe

こんな感じ。
実際には、作っているうちに、
いくつかのシステムが加わっています。

大きな変化点は、2点。

1つは「請求管理スプレッドシート」の存在です。ここで、
請求書に必要な基本情報に加え、「サブスクリプション期間」「収益カテゴリ」「社内担当者」「フェーズ(送付前・送付後等)」などをタグ付けしています。

※補足
将来的に有償のDWHや請求管理システムを使うことも想定されますが、
まずは要件定義→構築→運用→改善を最低限回した上で、
自社にFITしたサービスを検討することとしました。

もう1つは、「事業数字ダッシュボード」の存在です。上記スプシからデータを定期更新して自動で、各種指標をtableやグラフで表示します。
今回は、LookerStudioを使用しています。


設計を深める

社内のエンジニアに相談し、下記の図面を作成。
すべて、NotionにMermaid記法で作成しました。

  • クラス図

  • ユースケース図

  • シーケンス図

クラス図は主に、「請求会計スプシ」のデータ構造の整理に。
GASで、MF請求APIとの連携や、サブスク請求レコード生成などを行うため、事前に各シートのカラムを定義できたことは非常においしかったです。

ユースケース図は、各システム起点でどんな機能を持たせたいかを整理。
この作成を通じて、「そういえば、請求に絡めて、毎月あの作業も必要だよね…?」みたいなものも多々発生し、クラス図と行き来しながら、あるべき姿を作っていきました。

シーケンス図は、各ユースケース毎に業務フローを整理するために作成。

クラスメソッドさんのこちらの記事も参考に↓


作る

後は、スプシ・GAS・LookerStudioを
ひたすらにただただ作る。

個人的にも想像以上のものができました。

ちなみにダッシュボードはNotionに埋め込んで、
皆がアクセスしやすい状態に。

この下に、いくつかのダッシュボードが埋め込まれています


標準化する

標準化して、オペレーションを回し、改善をしていくため、
CorpTeam向け・BizTeam向けにそれぞれマニュアルを整備。

リモート勤務なので、
「大丈夫っすか?」「Meet繋いで説明しますか?」の声掛け大事。

後は、適宜各人との1on1・MTGで情報を拾いつつ、細かな改善を繰り返していきます。


最後に

どなたかの、
参考になれば嬉しいです!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?