日本中のマネージャーに送る上役への対応方法と実行できるチームの作り方
上役からはこんなことをやりたい、あんなことをやりたいと言われる。下のメンバーにはなかなか仕事を任せることができてない。
中間管理録トネガワという番外編作品が人気漫画カイジで描かれているみたいです。マネージャーのざわざわという悲痛な叫びが聞こえてきます。
そんなマネージャーの皆様に向けて、どうやったらマネージャーが上役のこれやりたい、あれやりたいに対処し、メンバーにも実行を任せていけるのか?の具体的な方法を今日は紹介したいと思います。
まずは上役への対応方法についてです。上役に今できることを具体的に期日を提示して説明する。その上で、今できないことは何をどうすればできるのか?を説明しつつ、人事権と予算権がないとやりたいということはできないことを理解してもらう必要があります。こんな説明になるはずです。
「今すぐこれはできますし、○月○日までに完了します。ただこれはできません。もしこれをいますぐやりたければ、自分に人事権と予算権を任せてもらい、実行できるチームを作らせてください。」
その上で上役と話をして、決定したことをきちんと文字に残しましょう。次から次にこれやりたい、あれやりたいと上役は同じことをいう確率が非常に高いからです。前にこれで決めましたよね?と念押ししましょう。
こうすることで上役から実行に割り込みが入りにくくなるので、マネージャーのあなたはメンバーとの実行に腰を据えやすくなります。
次に、マネージャーがチームをどのように作り、メンバーと実行を進めていくか?です。先ほどの上役とのやりとりで、人事権と予算権を任せてもらえているはずです。そうしない限り、上役のやりたいことは実行されないからです。
もし人事権と予算権が任せてもらえないのであれば、上役がやりたいと言っていることは実行されないことをきちんと上役に対してマネージャーは理解させる必要があります。
そして人事権と予算権がある前提で、メンバーを集めて、実行できるチームを作っていきます。マネージャーが実行できるチームを最速で作るには、どうしたらいいのか?
その答えの一つは、雇用の契約でなくていいので、業務委託契約の上ですぐに一緒に働いてみて、メンバーを巻き込んでいくことです。雇用契約でとなると、実行するチームの立ち上げが遅れます。それは面接に多大な時間をかけることになることに加え、もし転職が決まった人がいたとしてもすぐに入社してくれるとはならないからです。
前職で大切な役割を任されていた即戦力人材ほど、引き継ぎに時間もかかるので、実際に実働してもらえるまでに最低でも3ヶ月待ち、長いと半年後の入社になることもあります。
ただ単にまず働いてみればいいのか?というと、それは違います。抑えるべきポイントがあります。
まず仕事におけるチャットの返信の早さ、確実に連絡をくれるのか?を双方に確認しましょう。特に場所に囚われない働き方をしている弊社では、オンラインでやり取りしていることがメインになるので、この点は非常に大切になります。
次にどのくらい丁寧に依頼をした上で一緒に仕事を進める必要があるのか?を双方に確認しましょう。自分からこうしようと思ったので、やってみましょうか?という仕事における提案の度合いは、人によってかなりの違いがあります。毎回細かい指示がないと動けない、かつメンバーにやりきってもらえないとなると、メンバーに仕事を依頼することになるマネージャーの負担は大きくなります。
そのため、実際にマネージャーがメンバーとまず仕事をしてみる。その上で、働いてみた後にさらにメンバーにどんな関わり方を期待するか?を、マネージャーが人事権(業務委託、派遣、社員、アルバイト問わず)と予算権を持った上で決断することがもっとも望ましいと思います。
人事権と予算権なくして、マネージャーが目標達成のための実行できるチームを作ることが困難です。人事権と予算権がない状態だと、マネージャー自身がプレイヤーとして動くことでカバーしようとするか、実際の業務上の課題を解決する上でマッチしないメンバーと一緒に仕事する状況になりがちです。その場合、マネージャーが疲弊します。
マネージャーが人事権を持っていて、メンバーのフォローに入って、目標を達成していく上で、自分で一緒に働くことを選んだメンバーであれば、そのメンバーを選んだのがマネージャー自身になるので、メンバーと一緒に頑張ろうとマネージャー自身が思えることも大きいです。
弊社コデアル株式会社では、面接や求人募集の作成も、各チームのマネージャーに依頼しています。今どの業務の実行が必要なのか?を理解し、そこから正しい求人票を作成できるのはマネージャーだからです。忙しくなって回らなくなってきたら、まず目の前の仕事から一旦手を離して、求人票を書こうという話をしています。業務経験がない分野の人が求人票を作成するよりも、実際に業務経験がある人が求人票を書くほうが、実際の業務における具体的な課題を盛り込んだ求人を作成することができます。
業務委託でまず一緒に働き始めた後は、メンバーと一緒に仕事をするマネージャーがチームのメンバーへの期待値を都度決めて、実際に仕事をしていくことになります。
マネージャー自身がメンバーに対する期待値を決めないで、とにかくこのメンバーと仕事をしてくださいと他の人(上役のことが多い)から依頼されてしまうと、正しい期待値調整がされておらず、働く側からするとそこまで高い期待値だとは思っていなかった。もっと高い期待値を任せてもらえると思っていたということが必ずおきます。
なので、マネージャーが一緒に働くメンバーを選んだ上で、その人に対する期待値を都度メンバーと握る必要があります。仕事を始めた後は、お互いに仕事における期待値を調整しつつ、共に仕事をしていくと、素早く実行できる、やり切れるチームを立ち上げることが可能になります。
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