97日目。皮膚。
人間なんて風船みたいなもんだ。
思想、視線、考え、想い、面白、全部皮膚の中にある。
パンパンに膨れて今にも割れそうな奴もいれば、スッカスカの奴もいる。
外側にあんまり興味はない。
風船の色なんざ何色でもいい。
そんなことより中身を。
見えない部分を。
見える部分なんて見えない部分が滲み出したもんだ。
美しく見えるならそれは中の色が透けているんだ。
肝心なのは中に何が詰まっているかだ。
その肌の下に何が入っている??
それが見たい。
何を詰めてきた?
何を抜いてきた?
なんでそんなにハリがある?
なんでそんなに美しい色が出ている?
今にも飛んでいきそうだな。
なんでそんなにスカスカなのに色がドギツいんだ?
なんで風船の色にだけ工夫しているんだ?
なんで風船の形にだけこだわっているんだ?
そのハート、しおれてんぞ。
まったく飛んでいきそうにないな。
かわいそうに。
人に運ばれないと好きなところに移動できそうにもないな。
人の皮膚は破裂しない。
限界がない。
何を詰めても。
詰めすぎても。
ただ美しい色になっていくだけ。
そして今にも飛んでいきそうになるあなたを見て、僕は自分が地に落ちそうなことを自覚する。
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