僕が感じるデザインの仕事その1

僕は別段、一般職をしていた経験があるわけではないのだけれど、
話を聞いていたりするに、モチベーションの流れが違う場合が多いと気づく。

例えば初回の打ち合わせの際、デザイン系は概ね、
全体のモチベーションが大いに跳ね上がることが多く見受けられます。

「こんなことがしたい」「あんな風にやってみたい」
そんな要望というか、憧れみたいなものをいろんな角度から伺うと、
夢が大きくなっていく様に、あれよあれよと膨らんでいきます。

問題はその後、その上がりまくったモチベーションをどう維持したまま、
最後の納品/実施まで迎えられるのか。
ということです。

きっと一般的な仕事では、最後に向かうに連れて、
少しずつ高揚していくんじゃあないかなぁと想像しています。

営業プレゼンが成功してサインをもらえた時 とか
子ども達と育んだ6年間の集大成を迎えた時 とか

そこがデザインの世界と大きく違うところに思います。

「こんなことがしたい」「あんな風にやってみたい」という要望に、
様々なアプローチをかけて近づけていきつつ、
フックになるポイントをつまんで「こんなのもあります」なんて声をかけます。
一方で、己との間と、会社との間と、クライアントとの間で喧々諤々を繰り返し、
どこか遠くに飛んでいったり、回り回って帰ってきたりします。

100%すんなりいくことなんてまずないのです。
少しずつモチベーションは低下していきます。

もちろんそれを少なくするために、
技術やアイデアで積み重ねるのですが、
結構一番大事なのは、「コミュニケーション能力」でしょう。
(営業とか性に合ってない なんて思っていたけど結局必要だってことを恩師の授業や仕事を通じて知って冷や汗をかいた記憶がある...。)

結局、最初に話をし尽くして、細かい情報まで掘り返しかすめ取る話術やコミュ力がないと、やっぱり仕事にならないのです。

とはいえものすっごく難しいんですけどね。
僕もまだまだ、まっだまだ、いや、まっだまっだ足りないことです。

そしてこれはどうしようもないといえばどうしようもないのですが、

一般的な仕事の世界と、デザインの仕事の世界では、
どこか理解し合えない/しようとしない ような感じの空気があることです。

服装も出社時間も仕事の仕方も結構大きく違う文化だと思うので、
仕方ないのかもと思いつつ。

どこか魔法使いみたいに思われているところとか。ね。

話をしていると、「デザインを受ける側の見る目も必要」なんてことをおっしゃる人もいて、僕はそこまで言えるほどの者ではないとも思いつつ、
「デザイン的=コピーライティング的=ブランディング的 な考え方」っていうのは、一般職もデザイン職も変わらず必要な感性だとは考えています。

結局多くのサービスも商品も案件も、どんなものでも、
行き着く先は「誰かや何かのために」考えられているものなのですから。

立場とか肩書きとか、そういう優劣がついちゃって、
見るべきものが濁っちゃうのは結構もったいないなぁって思います。

そうでもしないと、仕事なんて楽しくないでしょうに。
お、モチベーション、上がりそう?上げていこうぜぃってなもんですよ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?