小屋番の小屋プロジェクトvol.1 〜小屋番の小屋とは〜
「小屋番の小屋」、聞きなれない言葉だと思いますが、それもそのはず。
登山界に第三の風が吹く、その第一歩目なのですから。
1. 小屋番の小屋とは
小屋番の小屋とは
山小屋や山で働く人が暮らすシェアハウスです。
・山小屋バイトの困りごと
山小屋で働くことにおいて困ったことがあるんです。
それはずばり、山にいる間の下界の家問題です。
賃貸を借りたままだと出費がかさみ、引き払うにしても家具家電や生活用品の置き場に困る、さらに住民票をどこに置くか、手紙はどうするか、車は、、、など問題がいっぱいなんです。
・シェアハウスのいいこと
そこで登場するのがシェアハウスです!
家具家電倉庫付という優良物件、いる人が手紙や車の管理をすればすべてが解決する夢の物件なのです!!
集団生活に慣れた山小屋スタッフだと、慣れないシェアハウスという環境でも快適に生活できるはずです。
さらにここからが重要なところです。
これまで違う山小屋のスタッフが集まるような機会は、あまりなかったと思います。
そこで、シェアハウスといういつでも話せる環境があれば、自分に合った働き方の山小屋を見つけることができたり、よりよい山小屋作りについて議論することもできます。
これまで交わらなかった事が交わると、何かが起きる気がしませんか?
2. 小屋番の小屋、誕生秘話
ある日、山小屋仲間のXへの返信に、アルパインカフェ満寿屋の山口さんが反応してくれました。
そのままトントン拍子でカフェに訪問することが決まり、シェアハウスやろう!ということになりました。
「プロジェクト名決めなきゃね」となって、
カタカナが入ると山っぽくない、語呂がいいなど適当な理由で
『小屋番の小屋』に決定しました(笑)
表面上だけをみると、
ノリと勢いだけで進んでいる、それが小屋番の小屋プロジェクトです。
3. こんな人と住みたい!
山小屋でバイトをしている人はもちろん、「山」というコンテンツで仕事をしている人と住みたいです。
いろんな分野の山の人と交流して、新しいものを生み出したいと思っています。
4. 現在の小屋の構想
・山の人に特化した条件
山小屋で働いている時、旅に出ている時、遠征に行くときなど、山をやっているとどうしても長期間家を空けることが多くなります。
たまにふらっと帰れる場所さえあればいい、という生活スタイルの人もいると思います。
小屋番の小屋では色んな生活スタイルに合わせて、家賃を変動させたいと思っています。
山小屋に入っている時は倉庫代のみ。
たまに帰ってくる人は、もはや部屋なしで共同スペースで寝る。
など、世の中にはないような山屋にとって都合のいい居場所を目指しています!
・ザック一つで住める環境
引っ越しってその度に日用品揃えたり、調味料揃えたりとか、地味に面倒事が多いじゃないですか…
それらは小屋に常設しておいて、いつ帰ってきても普段通りの生活ができる環境を整えたいと思っています。
他、DIYとか自由にどうぞ~など、要望に合わせて自由に過ごせる小屋にします!
5. 将来構想
・山の人が集まる場所に
僕の印象ですが、山の世界は全国各地で面白い取り組みが数多くありますが、それらが独立しているため、少しもったいないと感じています。
もし、それらの取り組みが交わる機会があれば、よりよい取り組みになるのではないかと思っております。
山関連の人たちの集いの場を作り、山業界の発展に貢献したいと考えています。
・山で働きたいと思う人の受け皿に
山で働きたい…漠然と思うけど何をしていいか分からない、最初はこういう状況によく陥ります。
そんな人のために、小屋番の小屋の様々な住人が相談に乗ることで、何か手助けができればと考えています。
また、山小屋で働きたい人のための相談窓口にもなりたいと思っています。
・山で何かをやりたい人の始まりの場所に
山というコンテンツで何かをしたいが、場所やコネ、その他必要なものがない…という人向けに、何らかの方法で手助けできる場を作りたいと思っています。
その方法は模索中ですが、小屋番の小屋出身の芸術家とか出てきたら面白い…なんて考えています。
・地域活性化
まだ具体的な場所は言っていませんでしたが、上高地に近い島々という地域に拠点を置きます。
また次回以降に紹介しますが、島々は徳本峠の入り口にあたり、山の歴史が詰まった場所です。
そんな島々地域の空き家を活用して、まずは島々から、次に松本市の地域活性化に貢献したいと思っています。
地域活性化の新たなモデルケースを提供することで、全国の過疎化地域の活性化にもつながれば、、なんて少しスケールの大きいことも考えています。
・登山初心者の受け皿に
山を始めたいけど何からしていいか分からない、一緒に行く人がいない、など山を始めるには結構高めのハードルがあります。
そういった初心者の受け皿になれればと考えています。
上高地に近い地理的条件を活かして何かできれば、、、まだまだ漠然とした考えです。
6. 最後に
長くつらつらと書きましたが、要約すると『まだほとんど何も決まっていない』です。
だからこそやりたいことができる、そんな状況です。
でも間違いなく言えることは、小屋番の小屋は何かが起こる場所です。
共にビッグウェーブを巻き起こしましょう!!
2024シーズンの山小屋での取り組みです。
まだ読んでない方は是非読んでみてください!