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乳酸菌の話(5)腸内細菌(常在菌)

常在菌について、少し伝えたかったこと。
身体や顔の洗いすぎ、垢すり、防腐剤や殺菌成分、食品添加物、抗生物質、は、大切な常在菌を守るためほどほどに。

前々回とりあげたマヌカハニー、1歳未満の乳児は常在菌の発達と胃酸による殺菌力が弱いため、与えないように注意する等の知識も必要ですね。

1)常在菌とは

健康な人の身体に日常的に存在する微生物(細菌)のことで、
人の場合は腸内に最も多く存在し、他には口腔内、皮膚表面などに棲息してます。

人の身体にいる常在菌は、
・腸の中は約100兆個、皮膚には1兆個以上、口の中は100億個、が棲息
〔腸の中〕
・種類:大腸菌・腸球菌・ビフィズス菌・乳酸菌など数百種類
・数量:100兆個以上が棲息
・総重量:約1.5Kg

人の身体はおよそ40兆個の細胞でできているので、いかに沢山の菌と共生しているかがわかります。

常在菌の役割は、
・病原菌への感染防止(バリア機能)
・免疫機能の増強
・食物の消化吸収補助
・栄養素の補給、他様々な働きがあります。

2)常在菌はどうしてできるの?

胎内にいる胎児は無菌状態ですが、赤ちゃんは、産道を通る時、はじめてお母さんの粘液に包まれ重要な菌をたくさん獲得します。お母さんの粘液1ccに100万個の菌がいるそうです。

また、赤ちゃんはお腹から出たらお母さんのお尻や空気中からも菌を吸い込み、口、鼻、肺と入り、肺の免疫ができます。

さらに、母乳からも口から喉、食道、胃、腸、肛門、膣、尿道の末端へと移っていき免疫が出来上がります。この微生物(常在菌)が母乳を分解して乳酸菌となり、栄養の仲介者になります。

生後、赤ちゃんは母乳を飲むことにより、善玉菌のビフィズス菌が母乳中の乳糖やオリゴ糖を栄養源として急激に増殖し始めます。赤ちゃんの便が黄色っぽく臭くないのはビフィズス菌優位の腸内環境になっているためです。

その後、腸内フローラは生後約1週間で作られ、約10ヶ月で定着。そうして、常在菌が腸内細菌となり、腸内細菌叢(腸内フローラ)が出来るのです。

因みに、常在菌は、動物だけでなく植物も覆っています。

乳酸菌の話(4)も参考にして下さい。



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