女性の肩こりに対しては、首肩のトレーニングが有効
こんばんは。
今日は肩こりに対しての話題をひとつ。
みなさん肩こり、結構ありますよね。
何をしたらいいか、マッサージ?電気治療?運動?ほっとく?
一つの考えを示す論文になります。
抄読論文
【肩こりと頭痛】
頭痛は世界人口の約52%に影響を与える大きな障害となっています。
その中でも、首の痛みや肩領域の筋肉痛に起因する頭痛は、一般に緊張型頭痛や頸部起因性頭痛と診断されます。
慢性の頸部起因性頭痛、緊張型頭痛、偏頭痛の管理には、力学的訓練、有酸素運動、ストレッチング、リラクゼーション、手技療法、認知療法など、非薬物療法が用いられてきました。
特に、頸部起因性頭痛の治療として、運動が提案されていますが、慢性頭痛に関するランダム化比較試験は大規模なものはありません。
本研究は、慢性頭痛をもつ働く世代の女性において、首・肩領域に特化した進行的な治療運動プログラムが、対照群と比較して、頭痛の強度、頻度、持続時間を減少させるかどうか、また、首の障害を減少させ、首の機能を改善するかどうかを検証することにあります。
【介入】
無作為に運動群と対照群に割り当てられました。
運動群は、首・肩周囲の筋を対象として、低負荷の運動から開始し、徐々に特定の部位の強化を行うといったプログラムを実施されました。
対照群は主にTENSによる電気治療を中心に行われました。
【結果】
・頭痛の強さ
運動群と対照群の両方で頭痛の強度はわずかに減少しました。
両群間で統計的に有意な差は見られませんでした。
・頭痛の頻度
運動群では有意に減少しました。
運動群の頭痛日数は平均で週に4.5日から、2.4日へと減少しました。
対照群では、週に4.4日から3.0日へと減少しました。
運動群と対照群では有意な差が生じていました。
・頭痛の持続時間
頭痛の持続時間は両群で減少しましたが、運動群と対照群で有意な差はありませんでした。
・首の障害
Neck disability indexでは運動群でより大きな改善が見られました。
運動群と対照群の間には有意な差がありました。
【考察】
痛みの強度に関しては、大きな差が得られませんでしたが、頭痛は多くの外部要因に影響されやすいため、特定の運動プログラムだけでは影響を与えにくい可能性があります。
頭痛の頻度は大きく効果があり、運動を行うことが疼痛の頻度を減少させる要因になることを示しています。
【どのように活用するか】
肩こりからの頭痛は多くあるものだと思います。
肩こりの要因として、過活動というよりは固定するという現象が要因になることは多いかと思います。
つまり、パソコン作業など、一定の姿勢で筋収縮を生じさせず固めてしまうという状態が肩こりを生み出すものと思います。
それに対しては、運動を行うこと、活動を行うことというのが、血液循環を改善させ、疼痛の発生物質を解消させるという要因につながると考えます。
マッサージ等も一時的には効果的ではあるものの、それよりは一定時間ごとに首の運動を行うといったような活動の方が有効かもしれません。
首からしっかり動かしてあげると、肩周囲の循環改善とともに、脳血流量も増加し疼痛の認知を軽減させるということにつながるでしょう。
ぜひ、20分に1度の首、肩の運動を心がけてあげてください!
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうおございました!
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