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春俳句

俳句にて一杯


温め酒孫に注がれてどつと老ゆ   北村益夫

人類は進化も出来ず酒温める   田口鷹生

黙しゐて絆深むる古酒の酔   松下米

涙腺のゆるむこのごろ温め酒   佐藤みちえ

夏蕨風の形にこだわりて   矢野のぼる

竹の子と呼べぬ背丈となりにけり   阿部佑介

果実酒の呑みくらべをり春の候   森下靜子

土曜日のちょっといい酒青葉雨  朝日彩湖

食前の梅酒に解けしわだかまり   重盛千種

春惜しむいのちを惜しむ酒惜しむ   結城昌治

白酒に酔って指切りしてしまう   山戸則江

ふきのたう苦し苦しと酒すすむ   鳥海高志

徳利に満たす地酒やふきのとう   吉田典子



好きな俳句を集めてみました。
句を肴に、お楽しみください。


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