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AEDの救命講習と現実で起こったときに感じた差
前回から読む方は、こちら。
前回までは実際の体験を書きましたが、今回は救命講習で習う点と実際に体験したその差についてです。予め言っておくと、講習が無意味であるとか批判の意図はありません。実際に体験すると講習とは違うことが起きるということを伝えたいという趣旨です。
(注:本記事は、一般人が、救命の現場に居合わせて感じたことを共有することが主目的です。また、人の生死にかかわる非常にセンシティブな内容が含まれます。)
意識のない人形とさっきまで動いている人間
救命講習で習う際には、冒頭の写真のような人形で習います。人形なので意識がないのは当たり前です。人形なんですから、意識があったら怖いですよね。一応、講習では、「大丈夫ですか?」と意識の確認をしますが、おざなりになってます。意識がないのは分かってますから。
でも、実際の人間の場合には意識があるのかないのか、呼吸しているかしていないかは、非常に重要な分かれ目です。でも、率直に言うと、意識の有無や呼吸の有無は分からないです(少なくとも私には)。そして、さっきまで元気に動いてたわけですから、「大丈夫なんじゃないか」という判断になりがちです(これを正常化バイアスと呼ぶそうです)。
簡単に来る救急車?!
講習では救急車を呼ぶ、または近くにいる人に救急車を呼んでもらうように依頼します。すると、タクシーでも呼ぶかのように救急車がくることになります。しかし、実際には救急車を呼ぶには住所を伝えないといけないです。自宅や職場であれば住所はぱっと出てくるかもしれませんが、道ばたや公園であれば住所と言われても、「〇〇区のXX」ぐらいしか出てきませんよね。
また、救急車が出動した後も、今度は救急車の中から電話がかかってきます。どういう状況なのかを口頭で説明するのは大変だったと通報してくれた友人は話していました。
すぐそばにあるAED
AEDも講習ではすぐ持って来てくれることになってます。ところが、実際にはAEDってなに?という人から、AEDってどこにあるの?ということになるのではないでしょうか。私の体験した場合でも、公園の巡回のおじさんが持って来てくれなかったので、友人が体育館に取りに走ったのですが、実際には別の場所からAEDを持って来てくれようとしていたようです。現場ではわからなかったですし、そうならそう言ってほしかったなど、思うところはあります。
別の状況を考えるとAEDは一つだけではなく、複数の場所に取りに行くなどの選択肢が必要なのかなと思ったりもします。AEDどこにあるのか問題は別の機会に取り上げようかと思います。
人間に行う心臓マッサージ
講習では人形に心臓をマッサージをするのに対して、当たり前ですが実際に人間でやる機会はありません。初めて人間に行うことですし、私の場合4年ほど前に受けた講習だったので、どのくらいの深さ・強さでやるのかは覚えていませんでした。なんとなく、肋骨が折れても良いからやってくださいというかすかな記憶です。しかも、生身の人間の胸に触るなんて日常の体験ではないわけです。必死にやりましたが、正しくできていたかは今でもわかりません。
今日はここまで。次回は救助者の心理的ストレスについて書こうと思います。ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
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