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東京マラソン2023への道 [パワトレ マラソン上級編] 18/112

「TEAM ONE TOKYO(プレ期) 年代別ランナー」として東京マラソン2023 に先行当選、ランニング用パワーメーターのSTRYDを使ったパワーベースのトレーニングに取り組んでみてる市民ランナーの練習記録。ポーラ・ラドクリフ女史の「HOW TO RUN」を参考にした中負荷中頻度(週6日)の上級者向けトレーニングとし、回復を重視しつつ、ランニングの日数を増やして練習全体の走行距離と強度を上げていきます。

今週のスケジュール

先週末から通常トレーニングに復帰。今週いっぱいはあんまりがんばりすぎないように気を付けたいと思います。曜日を日曜始まりの表記に変更。

日 ミディアムロングラン(できればオフロード、水と栄養補給の練習)
月 軽いまたは普通のランニング + ウェイトトレーニングA
火 インターバル
水 普通のまたは軽いランニング + ウェイトトレーニングB
木 テンポ走
金 休養 + 体幹トレーニング
土 ファルトレク

今日のトレーニング

ワークアウト

今日のトレーニングは、

「テンポ走 12.9km(8mi)」

本練習のほかに、スタティックストレッチ、ダイナミックストレッチ、ウォームアップ 1.5マイル(2.42km)、クールダウン 1.5マイル(2.42km)が指定されています。

パワーベースのトレーニングではありますが、一応、諸先輩方の考えるテンポランのトレーニングについての言及をまとめてみると、

ポーラ・ラドクリフ女史
・スピードとスタミナをつけることが目的
・5kmからフルマラソンまで、どんな距離にも効果がある
・レース時と同じかやや上回る心拍数とパワーの運動に身体を慣れさせる練習
・目指すレースの距離に応じてテンポ走の距離も変わる
・全力走1本から、長い距離で数本の持続走を含むもの(クルーズインターバル)まであり、週に1~2回行う
・長距離ランナーのテンポ走の典型的な例としては、ウォームアップ10~15分、少しずつペースを上げて気持ち良く走れるペースの全力走を20~40分、スピードを落として最後に10~15分(のクールダウン)といった感じ
・「限界」とは質問には答えられても会話が続けられないくらいのレベル
・心拍数は最大心拍数の80%(自分の場合、163bpm)を目指す
・平坦なコースでパワーやペースを維持するのは簡単だが、目指すレースが坂の多いコースなら、同じような地形でトレーニングする方が賢明

ピート・フィッツィンジャー氏
・LT(乳酸性作業閾値)ペースで20分以上走るテンポ走のこと
・レースであれば1時間程度走れるペースが、LT走の強度
・ほとんどのマラソンランナーにとっては、最大心拍数の82~91%(自分の場合は、167~186bpm)
・経験を積んだランナーなら、10kmレースペースより1kmあたり約6~9秒遅いペース
・テンポ走はLTペースが速くなるための強い刺激で、LTペースが速くなれば、マラソンペースも同様に向上する
・LT走を実施する際には、ウォームアップ3~5km、クールダウン10~15分を行うべき

アーサー・リディーアード氏
アウト&バック(テンポ走)はハイエンド(有酸素運動の上限)の有酸素ラン
・イーブンペースか、後半速くなるネガティブスプリットで走る
・ペーシングやリズムのトレーニング

ジャック・ダニエルズ氏
そもそもテンポ走は、ジャック・ダニエルズ氏が提唱し普及したトレーニングメニューなので、詳しくは下記URLの説明を参考にしてください。
(長いので引用は割愛)

…といった感じで、いろんな人のさまざまな考え方があることがわかりました。

ちなみに、自分の LT ペースを超えるトレーニングは練習の意味が変わってきてしまうので、自分の LT ペースをレース結果等から VDOT計算機(Trainingタブ の Threshold の1km に表示されるのが LT ペース)などで把握し、それを超えずに(できれば LT ペースぎりぎりで)走るというトレーニングです。「速ければいいという練習ではない」ので注意が必要です。

上記のレース結果から計算する方法とは別に、可能であれば LT(乳酸性作業閾値)ペースや心拍数を計測できるデバイスがあった方がいいと思います。自分はセットで使うことで LT(乳酸性作業閾値)ペースや心拍数を計測できる Garmin 945HRM-PRO PLUS を使っています。

まぁ、いずれにしても、いまはペースや心拍数ではなくパワーベースでトレーニングをしているので、一応、リディアード氏の今週のテンポ走の推奨ペース(平均4:32/km、ペース範囲4:19~4:57/km)を参考にパワー範囲に変換して、STRYDアプリの閾値ワークアウト「Out And Back Tempo」のパワー範囲を微調整することにしました。

STRYDアプリの閾値ワークアウト「Out And Back Tempo」をカスタマイズ

疾走区間の平均パワー出力が

前半 4マイル(6.44km) 195W前後
後半 4マイル(6.44km) 195~204W

くらいで無理なく走り切れればいいかな…というイメージで。

目的

・マラソンのレース時と同じか、やや上回る心拍数とパワーの運動に、身体を慣れさせる練習
・ケイデンスをなるべく減らして走る練習
・接地や姿勢、腕振りなどを微調整しながら、楽に速く走れる数値を検証
・できるだけ止まらずに走り続けて有酸素コンディショニングにつなげる
・トレーニングのボリュームを増やして持久力の向上を図る
・リカバリータイムがどのくらいか(強度が高すぎないか)を確認
・ペースからパワーの変換は結局どうだったのかを検証

結果

今朝は公園到着時は曇りで風が強く、途中からシトシトと小雨が降り始めて、かなり寒い(慣れてなければ風邪を引きそうな)コンディションでしたが、東京マラソンは70%くらいの確率で悪天候の大会なので「あまりよくないコンディションで実際どのくらい走れるのか」を把握するためにも走っておくことにしました。

分析

今日もSTRYDのワークアウトアプリを使って、あらかじめワークアウトで設定されたパワーの範囲を無理のない感じで(パワーがオーバーだったりアンダーだったりするとGarminのバイブレーションで教えてくれるので、基本的に時計はノールックで)走りました。

「4:30/km くらいで入って 4:20/km までペースが上げられたらいいな」

くらいの気持ちで走り始めてみたものの、かなり風と雨が寒くて必然的にちょっと速く走って身体を温める必要があるような展開でしたがw、なんとかキロ4分を切らないくらいで抑えるようにしました(感覚的に、ですが)。

STRYDのデータを見てみると、

STRYD のスプリットテーブル [ワークアウト]

先週は全部オーバーパワーになってしまったので、今週は適正な範囲内をキープするように心掛けつつも、かなり寒かったのでほとんどパワー出力範囲設定の上限ギリギリで走ってしまいましたが、なんとかすべて「グリーン(緑色の)ゲージ」をキープしました。

数値で見てみると、

STRYD のスプリットテーブル [マニュアル]

スプリット2~3の走る前のイメージとしては、

前半 4マイル(6.44km) 195W前後
後半 4マイル(6.44km) 195~204W

でしたが、実際は

前半 4マイル(6.44km) 199W
後半 4マイル(6.44km) 208W

となっていて前半後半ともに 4W くらいパワー出力が大きくなっていました。まぁ、設定範囲内に収まっているので多少リカバリーが長くなる程度の上振れ。とくにがんばってはいなかったので、寒いとか、風が吹いていると、パワー出力が自然と上がってしまうのかもしれませんね。

細かく1kmごとに見てみると、

STRYD のスプリットテーブル [ディスタンス]

データとしては、

○ パワー 問題なし、すべて設定範囲内
△ ペース やや速い
(とくに後半)
△ ケイデンス やや多い
(後半は200spmオーバー)
○ 心拍数 問題なし
(後半やや高め)
○ Form Power(ぶれ) かなり改善
(50台から40台に)
△ GCT(接地時間) かなり短い
(ちょっと短すぎ?)
○ LSS(足のバネ剛性) 良好
(後半で大きくなっている)
○ VO(上下動) 良好
(7cm台から6cm台に)

と、まぁ、なかなかいい感じでした。

ただ、疾走区間の後半でケイデンスがちょっと上がりすぎてるように思うので、もう少し抑えつつ、ランニングフォームの修正等によって、GCT(接地時間)をもう少し長く取れれば、大臀筋やハムストリングス等の下肢の大きな筋肉を上手に推進力に変えていけるように思います。

StravaのGAP(推定平地換算ペース)のデータを見てみると、

Strava のGAP(推定平地換算ペース)のグラフとスプリット

疾走区間だけをまとめると、

前半
 平均パワー 199W
 平均GAP(推定平地換算)ペース 4:15/km
 平均心拍数 165bpm
 平均ケイデンス  194spm

後半
 平均パワー 208W
 平均GAP(推定平地換算)ペース 4:02/km
 平均心拍数 173bpm
 平均ケイデンス 203spm

となっていました。

元々のリディアード氏の今週のテンポ走の推奨ペース(平均4:32/km、ペース範囲4:19~4:57/km)に比べると、ずいぶん速く走っちゃってますねw。

Garmin先生の評価は「テンポ」判定で、リカバリーはわりと長めでした。
(明日はランオフなので問題なし)

課題

・ケイデンスを抑えて、もうちょっとゆっくり走る。
・強度をほんの少し上げて、距離をもうちょっとだけ伸ばす

ターゲットパワーとタイム予測

東京マラソン2023をターゲットレースとし、「コースデータ(高低差、標高)」「気象データ(気温・湿度)」を設定して計算されたターゲットパワーを把握し、それを意識したトレーニングを今季は行っていきます。
YouTubeの公式動画でそう説明していたので、素直にそうしてみますw)

STRYD Race Calculator の計算結果

気象条件(過去の平均気温・湿度を仮設定)
気温 8℃、湿度 30%
ターゲットパワー 
201W +/- 4W (197~205W)
予想タイム範囲  
3:04:28 +/- 0:04:00 (3:00:28~3:08:28)

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