忙しい相手もすぐ読んでくれる! 誰でも「好印象な文章」を書くコツ
こんにちは!
突然ですが、質問です。
「読みやすい文章」って、どんな文章だと思いますか?
ぼくは、これまでの編集経験からこう定義しています。
「見た目がいい文章」
メール、チャット、資料……言いたいことを漏れなく伝えるには、一瞬で意味が理解できる、相手にストレスをかけない文章を書くスキルが必要です。
そこでポイントとなるのが「文章の見た目」です。
「見た目のいい文章」は、パッと見ただけでも内容がなんとなくわかり、相手に負担をかけません。結果として、意思疎通のズレが減ったり、相手からの印象がよくなったりします。
今回は、すぐに実践できる「好印象を与える文章」の書き方をお伝えします。
1. 「改行」と「空行」を増やす
あなたのもとに、こんなメールが届きました。どう思いますか?
どうでしょう。文字文字しくてゾッとしませんか?
「改行」や「空行(1行空けること)」がないと、パッと見の印象が悪く、読む気が失せてしまいます。
そこで次のように修正してみましょう。
どうでしょう。改行と空行を入れただけなのですが、ぐっと読みやすくなりました。
1〜3文に1回、改行や空行を入れる。
これを意識するだけで、「文章の印象」はグッとよくなります。改行や空行を入れるのは、誰でも簡単にできるので、ぜひ取り入れてみてください。
コーマック・マッカーシーというアメリカの小説家をご存じでしょうか。
代表作『血と暴力の国』は、コーエン兄弟によって『ノーカントリー』として2007年に映画化され、アカデミー賞を獲得しました(この映画に出てくる殺し屋は最高にクールですよね。大好きな殺し屋の一人です)。
コーマック・マッカーシーの小説を読んだことがある人はわかると思うのですが、改行も読点もほぼないんです。ページに隙間なく文字が詰め込まれている。開いた瞬間、「わお……」と思うはずです。読み進めるうちにリズムがつかめてくるのですが、それまでは利き手と逆の手で箸を使っているような感覚でした。
文学作品なら「あえて改行も空行も入れない」というスタイルもあるでしょう。でもビジネスシーンにおける文章は、「改行・空行はマスト」と考えたほうがいいと思います。
2. 「かぎかっこ」「太字」「区切り線」を使う
「見た目のいい文章」をつくる方法は、まだまだあります。代表的なものを紹介しましょう。
●------------------------------------------
1. かぎかっこ
強調したい言葉、ないしは一文が長いときは「かぎかっこ」を入れてメリハリを出す。次項で紹介する「太字」と組み合わせてもOK。
2. 太字
強調したい部分で使う。ただし、長すぎたり、数が多すぎたりすると、視認性が低くなるので要注意。「最大30文字程度、複数の文にわたって使うのはNG」を基本とする。
3. 区切り線
「ここからは相談(質問)」など、本文と見た目を差別化させたいときに使う。この記事で使っているような「●-------------」も区切り線の一種。
------------------------------------------●
3. 「漢字とひらがな」の割合を「3:7」にする
漢字ばかりだと小難しく、とっつきづらい印象を与えます。感覚で構いませんので、「漢字は3割、ひらがな7割」を目安にすると、やわらかい印象を与えられます。
出版業界では漢字にすることを「閉じる」、ひらがな・カタカナにすることを「開く」といいます。
以下はビジネスシーンでもよく使う言葉で、「開く」のが一般的だとされている例をいくつか紹介しましょう。
=================================
「頂く」 → 「いただく」
「為」 → 「ため」
「所」 → 「ところ」
「何故」 → 「なぜ」
「無い」 → 「ない」
「出来る」 → 「できる」
「更に」 → 「さらに」
「敢えて」 → 「あえて」
「多分」 → 「たぶん」
「更に」 → 「さらに」
「下さい」 → 「ください」
「一体」 → 「いったい」
「大体」 → 「だいたい」
「従って」 → 「したがって」
「又は」 → 「または」
「尚」 → 「なお」
「即ち」 → 「すなわち」
「且つ」 → 「かつ」
「所謂」 → 「いわゆる」
=================================
こんな感じで、「迷ったら、ひらがなにする」くらいの判断で決めていきましょう。
ただし、プレスリリースやニュースレターなど会社として公式な発表をする場合は、「漢字5割、ひらがな5割」くらいにするのがおすすめ。そのほうがかしこまった感じが出ます。
いかがでしたか。
「文章は見た目が9割」といわれることがあるほど、見た目の善し悪しが印象を大きく左右します。メールやチャット、日報、プレゼン資料などを書くときにぜひ意識してみてください。
では、また次回の記事でお会いしましょう。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?