悩みは風呂できく
「お父さん、悩み相談がある」
「なんや?」
「お風呂で話す」
「そうか」
いつも息子は、なにか話したいことがあると、なぜかお風呂で話す。
悩みといっても、そんな深刻なことではない。
先生に怒られたこと、友達とケンカしたことなどだ。あっ、本人にとっては、いたって深刻なことだ。
息子が赤ちゃんの頃から、私がお風呂にいれていた。今でも時間があうときは、息子といっしょにはいる。
「僕はお風呂と寝るときが、1番リラックスできる」
小さい子でお風呂が嫌いな子がいるが、息子は大好きだ。とりあえず、私にしゃべるだけで悩みは解決するみたいだ。
湯船に浸かって
「で、悩みってなんや?」
「あのー、んー」
なかなか言わない。
「なんやねん。先生に怒られたんか?」
「ちがう」
「どうした?」
「お母さんに言っちゃダメだよ」
もぞもぞしながら
「好きな子ができた」
「おー、そうかそうか、よかったな」
「うん!」
好きな子に会えると思うだけで、学校に行くのがが楽しくなる。
小学生の頃の、そんなドキドキした気持ちを思い出した。いいなぁ。
さて今夜は、どんな悩みが聞けるかな。
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