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アラフォー女が実の父親に30年ぶりに会ったよ Part.1


なかなか30年ぶりに父親に会う経験なんてできる人は少ないだろう。
私の人生の中の記録として残したくて、noteを書きました。


暗黒の幼少期

私が5歳の頃に両親が別居し、母の実家へ引っ越してきた。
離婚が成立したのは8歳の頃で母の旧姓に苗字が変わった。

「ママとパパはお別れすることになったの。
苗字は今のままがいい?新しい苗字に変わってもいい?」

離婚するとういことがいまいちどういうことなのか理解できていなくて、
なんとなく新しい苗字を選んだわけだったがその後の小学校生活ではなぜ苗字が変わったのか毎日のように同級生に聞かれ、あいつんち離婚したんだぜと言われ隣の家の女の子は毎日のように遊ぼうとしつこいしで(私は遊びたくない)、まじ学校に行きたくなくなって登校拒否になった。
まあそれでも無理矢理行かされるんだが。


謎の男「山ちゃん」現る

小学校高学年になり、登校拒否も改善され普通に投稿できるようになった。
そしてバスケ部に入部した。部活はまあまあ楽しかった。
そんなとき、学校の先生ではない一般人がコーチとしてやってきた。
名前は「山ちゃん」。
今でも不思議だが、母校でもない小学校になぜ現れたのだろうか。

小デブだし、決してカッコ良くもない。
は?おまwwバスケできるの?wwって感じの見た目だったが、
性格は優しいし教えるのもわかりやすくて上手だった。

マイマザー、山ちゃんと付き合うことになる

山ちゃんが来てから1年くらい経った頃だろうか。
母親と謎の男、山ちゃんが付き合う事になった。
私は極度のマザコン気質だったのと、自分のコーチである身近な人と母親が付き合うのが嫌すぎて猛反対。

離婚してしまったけど私のパパは1人しかいない。
こんな知らん男が父親代わりになるなんて嫌や!
という気持ちでいっぱいだった。

当時一緒に住んでいた祖母も猛反対し毎日のように母親と祖母のバトルが繰り広げられた。
嫌すぎて、行くところなんかないのに小学生ながらも家出を試みたりもした。

そして母親はアパートを借りそこに私と弟、山ちゃんも一緒に住むことになり謎の同居生活が始まったのである。

嘘のような本当の話

そこから10年ちょっと一緒に暮らしていただろうか。
ある日、家に空き巣が入り家の中は荒らされていなかったが引き出しに入れていた30万と母親が山ちゃんにプレゼントした時計が盗られていた。
警察に指紋採取もしてもらったが、家族以外の指紋は出てこなかった。
結論から言うと犯人は山ちゃんであった。
時計は恐らく売って現金にしたのであろう。

その後、色々突き詰めていったら実は祖母にも60万、母親の友人にも20万を借りていてとんでもないモンスターということが発覚。
仕事もいつの間にか辞めていて、デリヘルとパチンコに注ぎ込んでいたという衝撃の事実がボロボロ出てきて母親と山ちゃんは別れた。

死ぬまでに1度でいいから実の父親に会ってみたい

23歳も過ぎた頃だろうか。
「死ぬまでに1度でいいから実の父親に会ってみたい。」
山ちゃんの一件があってから更にそう思うようになった。
両親は離婚してしまったけれど私にとってはたった1人の父親なのだ。

私はある日、母親に父親の連絡先を聞きメールをしてみた。
案外、あっさり返事は返ってきた。
「いつか会いたいな。」というアピールに対しては微妙なレスポンスではあった。そりゃそうだ。娘とはいえど全く会っていない状態から突然そんなこと言われても戸惑うわな。
でもそこから毎年パパは誕生日に必ずおめでとうのメールをくれた。
物凄くそのメールが嬉しかった。

父親が住んでいる場所へ旅行に行く機会も数回あったのでその度に会えないかメールはしてみたが、いつもはぐらかされてメル友(死語w)のような年月が流れた。


35歳、ついにその時がやってきた。

その後もめげずに父親の住んでいる場所に年に数回行く時は、ダメ元でもメールを入れ続けた。
私は飽き性で諦めがかなり早いタイプだが、これだけは唯一人生で頑張った事ランキング1位と言っても過言ではない。

35歳になり、またダメ元でメールを入れたら
「その日は仕事も休みだし、時間が作れるから会おう。」
と返事が来てもの凄く興奮した。
自分からしつこく何年も誘ってたくせにいざ会うとなると緊張してきた。
顔は覚えてはいるが会って何話そうか。

当日、緊張しながら待ち合わせの公園に行き近くのカフェでお茶をした。
30年ぶりに会った父親。
話が尽きなくて、私達はたった3杯のコーヒーで3時間もカフェにいた。
カフェからしたらいい迷惑だろう。

父親の目からはちょっと涙が出ていた。
もらい泣きしそうだから見て見ぬフリをした。

自分の顔にそっくりだった。
顔だけじゃなく皮膚感、性格とかも似ている部分があって
「ああ、私にはこの人のDNAが入っているんだな。」と感じて凄く不思議な気持ちになったけど、改めてやっぱり家族っていいな。って感じた。
とにかく会えたことが嬉しかった。

ちなみに翌日も、父親が駅まで来てくれて見送りに来てくれた。

この話にはPart.2があるので、いつの更新になるかはわかりませんがいいねくださると嬉しいです!






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