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航空イノベーションアカデミー【最終回】

こんにちは。
少し時間が経ってしまったが、遂に迎えた航空イノベーションアカデミー最終回。
この記事では、最終回とアカデミー全体を通して考えたことを書いていきたい。

この日は、これからのキャリア形成についての基調講演から始まった。
ゲストは、航空産業に関わった経歴を持ちながら、現在は経営コンサルタント会社splineを運営している次重さん。大学学部時代は文系だったものの、アメリカ留学中に理系転換し航空宇宙工学専攻。航空業界に携わった経験を活かして、大手コンサル会社に転職してスキルを積み上げ、現在に至るという。

と、ここまでの自己紹介でも気になるポイントが色々あって、”すごい”経歴の持ち主なのだが、今回の話のポイントは「今後のキャリアの作り方について」。

やはり、話の中では
・VUCA時代の荒波を乗り切る
・なにかを掛け合わせないといけない、領域横断型
・AI、DX・・・デジタル技術の発展、人は何をすべき?
といったことは真っ先に話題に上がった。
SFCでもこういったキーワードはよく耳にするので、やはり考えていかなければいけない時代なのだと感じた。

世界がコロナ禍を経て変わってきている中、日本も課題先進国としてさまざまな価値観の変化が見られているし求められている。今の時代に必要な価値観として、「知る、繋がる、シェア、流動、革新、変わる、循環、ボーダレス、個人、フリーランス、仲間、心の喜び、競争から助け合いへ、フレキシブル、斬新なアイデア」といったたくさんのキーワードが並んだ。アンラーニング力、ネットワーキング力、ブリッジング力、プロデュース力。知っていることだけ、ではなくつなぐこと。物売りからこと売りの時代。
どれも抽象的ではあるけれど、僕自身も就職活動や大学の授業、こうしたセミナーを通して痛感することばかりだったし、ある意味、「脱炭素」「SDGs」「働き方改革」などという課題意識よりもすんなりと腑に落ちてくるものがあった。

次重さんは、やりたいこと×求められていること×できること=その重なりこそわたしたちが取り組むべき領域だ、という。未来を予測することは誰にもできないけれども、変化の方向性を見極め、その変化を楽しむことが大事だ。そして常に常識を疑い、アンテナを張り、哲学を持つこと。そうしてつけられた本質も見抜く力、真理の追求こそ、自分のキャリア形成を助けてくれるものだ、と。

この話は、なんとなくこれまで自分が感じてきた、言語化しにくいキャリアの理想論、いま求められている価値観、社会の課題、といったことがご自身の経験を踏まえて言語化されたものであり、アカデミーの最終回だからこそ刺さる部分の増えた、大変興味深い講演となった。


そして、後半は参加者による最終発表・意見交換会。
スライドを3枚作ってくることが宿題となっていて、1枚目にはこのアカデミーで学んだことを含めた航空業界の現状について、2枚目はその現状を打開するイノベーションアイデアについて、3枚目はそのアイデアについて自分がどう関わっていくか、どういったロードマップが描けるか、というものだった。

各自の発表内容は、外部には共有しないこと、という約束が交わされているのでここで明かすことはできないが、周りの社会人の方、しかもそれぞれ航空産業への関わり方が異なるメンバーのアイデアや意見を聞くことができ、非常におもしろかった。僕も、なんとかアイデアを捻り出し、航空産業において後進国と言われる日本が、どのようにして世界と競争し、新規技術の研究開発から社会実装まで一貫してユースケースビジョンを持って取り組むためには、どのような繋がりが必要か、といったことを発表し共有した。

全体発表会のあとは、2時間ほどの懇親会。
事務局の方からは、こうしたアカデミーの開催意図や開催に至るまでの思いなども聞くことができたし、参加者の方とも色々お話しして、それぞれがどんなお仕事をされているのかであったり、発表会での内容について意見交換をしたり、非常に貴重な機会となった。立食形式だったが、気が付いたら食べることを忘れていろいろと話し込んでいた。(いつものことです・・・笑)

全10回を経たからこそ、お互いにそれなりに顔見知りになって話せることも増えたし、幸い学生という立場で参加できたことで、皆さんのキャリアについて聞いたり逆に学生という立場からの意見を求められたり。こうした経験をもっと早くしたかったです、という話もしながらあっというまの2時間を過ごした。


空撮サークル、というきっかけからドローンに興味を持ち、先輩の勧めでたまたま産業展に足を運んだのが去年の6月。そこからドローンを研究のテーマにしようと考えて研究室に入り、今の研究室メンバーと出会った。就職活動と絡めようとアプローチをしてドローンの開発メーカーでインターンシップを始めたのが去年の8月。そこからのつながりでセミナーや産業展、コミュニティイベントに誘っていただいたりもした。そしてこのアカデミーは、研究室の教授に教えてもらって先輩と参加することになった。どれも自分からの働きかけではあるけれども、そこで偶然繋がった方とのご縁があって、今に至っているんだなあということを常々感じるようになった。学生のうちから、興味のある産業分野で働いている多様な職種の方達と交流を持てる機会は本当に貴重だ。

このアカデミーで得た知見、考え方、そして何よりも大きい繋がりを、今後うまく活かしていけるように頑張っていきたい。

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