マガジンのカバー画像

【小論文の時事】 実践的なネタの蓄積

8
様々な分野での語彙や知識教養、最新時事ネタ情報を解説します。
運営しているクリエイター

記事一覧

AIは心を読み取れるか【小論文の時事】  

【1】 論点整理   人工知能=AIの発展によってシンギュラリティに到達するのではないかともされている近未来において、いくつかAIには難しいのではないかと言われていることがあります。その中の1つに、人間に対するカウンセリングが挙げられています。今後AIが人間の心理を学習し、思考や感情について理解し、予測することができる状態になるのかどうかが論点になっています。 【2】 案の比較   課題: AIは人間の心理を読み取ることができるのか 肯 定 案 否 定 案 【3

不登校の現状と対策【小論文の時事】  

【1】 不登校の原因   一般的に不登校の原因としてイメージされるのは、学校でのいじめや勉強面、友人関係や男女関係など、家庭外での原因が挙げられるでしょう。しかし、実際に不登校の要因に関する調査によると、不登校の原因として学校生活関連が36%であるのに対して家庭生活関連が19%という結果になっています。イメージのように学校生活関連が多くを占めてはいるものの、約2割は、もっとも休まるはずの家庭生活における問題が不登校の原因となっているようです。一般的な視点では意外な結果かも

ジェンダー格差の現状【小論文の時事】  

【1】 ジェンダー問題の現実   近年ようやく日本でもジェンダー問題についてかなり多くの議論が進められています。日本のジェンダーギャップ指数は年々降下している状態で、世界125位という非常に低い順位を推移しています。ジェンダーギャップといっても何を指標にどのような評価が行われているのかがむずかしいところではあるのですが、事実は事実としてそのような順位が出ている以上、私たち日本国民はそれを率直に受け止める必要がありそうです。 【2】 ジェンダー問題に関する日本の特徴1  

プラスチック製の袋と紙袋から考える真のエコとは【小論文の時事】  

《概要》  高校入試や大学入試における小論文やディスカッション、さらに就職試験、特に教員採用試験や公務員試験における一般教養の問題として、環境分野は頻出テーマだといえます。その中でも特に時事的な論点についてはあらかじめ考え方を構築しておく必要があります。  世間一般で環境に良いとされている1つ1つの事象について無思考に受け入れるのではなく、固定観念から考え方をフラットに戻した上で、それが本当に環境に良いものだといえるのか、真のエコとは何なのかについて改めて自分自身の考え方

有料
500

夏の高校野球の是非【小論文の時事】

【1】 近年の夏の暑さ   特に2023年7月8月は例年になく真夏日が続き、40℃を簡単に超えることが増えてきました。また私たちももうそのような状況にも慣れてきて、真夏の室内気温対策や日焼け対策、熱中症対策も理解が進んでいます。かつては「昔だって夏は暑かったんだから気合いで乗り切るべきだ。精神面の鍛えが足りない。」というような風潮もありましたが、最近ではそのような意見もまだまだ残ってはいるものの徐々に減っているようです。実際に地球温暖化問題が世の中に浸透し、また特に熱中症

花火大会の座席有料化〜スウェーデンとの比較【小論文の時事】

【1】 コロナ禍明けの花火大会   新型コロナウイルス対策がある程度落ち着いたとされている2023年は様々なイベントや風物詩が3年ぶりに再開されています。その中でもこの夏は花火大会が各地で開かれ賑わっています。  そのような中、例えばびわ湖大花火大会では、普通席が6,000円、エグゼクティブシートが25,000円、床几席という特別席が60,000円などと、約50,000人分の有料観覧席が用意されました。特にびわ湖大花火大会では前回よりも有料観覧席の数を増やした上でその座

看護医療ネタ総まとめ2024【小論文の時事】 

 近年、少子高齢化にともない看護や医療に関する議論が活発になってきました。さらに少子高齢社会になっていくのが確実な現状から、看護・医療の重要性がますます高まっています。また特に新型コロナウイルス蔓延の影響から、看護や医療の重要性がますます高まってきています。  そもそも看護医療の世界というのは人と人とが密に関わり合います。したがって看護医療に携わる者は、何よりもまず看護医療に携わる者としての「人間性」がとても大切になってきます。そのため看護大学や看護専門学校、またその後の就

有料
1,980

ヤジは表現の自由か【小論文の時事】  

【1】 予備知識     2019年夏に行われた参議院選挙において、その選挙期間中に札幌市で演説をおこなっていた安倍晋三首相(当時)に、「安倍辞めろ」「増税反対」と叫びヤジを飛ばした市民2人が北海道警察の警察官に排除され、憲法が保障する「表現の自由」(憲法第21条)を侵害されたとして、北海道に慰謝料などを求めて訴訟が提起されました。実際の裁判においては、ヤジを飛ばした市民がどのような流れで行動をしたのか、それに対して警察官は具体的にどのような行為をしたのか、またその行動が