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AIは心を読み取れるか【小論文の時事】  



【1】 論点整理  

 人工知能=AIの発展によってシンギュラリティに到達するのではないかともされている近未来において、いくつかAIには難しいのではないかと言われていることがあります。その中の1つに、人間に対するカウンセリングが挙げられています。今後AIが人間の心理を学習し、思考や感情について理解し、予測することができる状態になるのかどうかが論点になっています。


【2】 案の比較  



課題: AIは人間の心理を読み取ることができるのか



肯 定 案

● AIは大量のデータ処理からの推測、判断ができる
● 人間に関するあらゆる詳細データがあればある程度予測できるはず
● 視覚を中心とした五感データも読み取らせれば推測判断ができるはず

論拠例

否 定 案

● AIは人間の高度な思考を理解できない
● AIは空気感を読んだりできない
● AIは倫理観を持てない

論拠例


【3】 論述の流れ  



課題: AIは人間の心理を読み取ることができるのか



仮説の段落

<意見提示>「私は〜だと考える」
 賛成反対等の方向性を設定
<根拠提示>「なぜなら、〜だからである」
 設定の主たる根拠について概要通知


論理展開の段落

<譲歩>「確かに、〜」
 自分が選択しなかった案の理論を分析評価

<対比>「しかし、〜」 
 自分が選択した案の理論を説明

<例示>「例えば、〜」 
 自分が選択した案の理論を具体例で証明


結論の段落

<結論>「従って、〜」
 具体的な議論を経て至った結果の総括



【4】 攻めの選択と守りの選択  

 小論文試験やグループディスカッション試験を受ける際の状況に合わせて、攻めの選択と守りの選択をしていかなければなりません。

 一次試験や事前提出の書類でなんらかの失敗をしてしまい合格点までかなり遠い状況になっている場合、また他にも受験者数に対して合格者数がとんでもなく少ないような試験になっている場合は、一発逆転を狙うべき状況である以上、ある程度のリスクを背負ってでも「攻めの選択」をする必要があります。

 逆に、例えばあらかじめ結果が出ている共通テストで有利な状況になっている場合、提出済みの志望理由書において自己アピールがうまくできているような場合、また受験者のほとんどが合格できるような種類の試験である場合は、無難な「守りの選択」をする必要があります。

 原則としては自分自身にとって書きやすい案を自分の主張として展開していくわけですが、賛成案でも反対案でも折衷案でも、どの案でもある程度同じような勝負で、どの文章でもある程度書けそうだという場合は、上記のような試験の状況に合わせて選択するというのも1つの重要な戦略です。今回の課題である「AIは人間の心理を読み取ることができるのか」というテーマにおいては、攻めの選択と守りの選択は下記のようになるといえるでしょう。

<攻めの選択>  肯定案
<守りの選択>  否定案


【5】 小論文.comの対策  

 ただ用語を暗記したり、「なんとなく」みんなが使っているから、ニュースで聞いたからと、言葉の本質を捉えずに使用するのは避けたいところです。その言葉の意味を理解した上で自分自身の「言葉の引き出し」に落とし込みましょう。

 また小論文においては、その用語が使用されている背景や時事問題にも目を通し、その問題に対して「自分はどう考えるのか」を常に頭に入れておくようにすると、自ずと小論文対策にも繋がります。国内外問わずどのように報道されているのかも確認できれば、それぞれの問題を比較することが可能になります。できる限り日本で報道されているニュースだけではなく、海外のニュースにも目を向けて広い視野で物事を捉えるよう意識しましょう。

 小論文.comでは、小論文.comのX(旧twitter)【小論文の時事】において特に最新の海外時事情報(特にイギリス、アメリカ、ドイツ、スウェーデン)を中心に速報でお送りしています。すべて日本語訳でお送りしておりますので、ぜひご利用ください。

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