小学館文化事業室

小学館の美術書編集部、文化事業室です。刊行書籍の紹介やここだけの裏話をお届けします。

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最近の記事

美術書編集の記録、引っ越しのお知らせ

この度、小学館文化事業室のnoteが引っ越すことになりました。 引っ越し先はコチラです。 日本文化の入り口マガジン『和樂web(わらく)』と藝大×小学館によるギャラリー『藝大アートプラザ』のオフィシャルnote。 webメディア『和樂web』や、東京藝大にある実店舗『藝大アートプラザ』の裏側を具体的な数字やエピソードを交えながら紹介してて勉強になる~、と思いきや、がっつりと江戸絵画のことを語ったりして、各方面に読みごたえのあるnoteです。 じつは、『和樂web』も『藝大

    • 動物だらけの江戸の町へようこそ!

      かわいい!おもしろい!ちょっとヘン!? 浮世絵に描かれた動物たちを1冊に大集結させたビジュアルブック『浮世絵動物園』の紹介です。 じつはすごい、江戸時代の動物絵画動物を描いた江戸絵画をまとめた書籍は、じつはこれまでにも多く刊行されています。伊藤若冲の鶏、円山応挙の子犬、長沢芦雪の虎など、1人、いや1匹立ちしている作品がたくさんあるのです。主役の座はボク!といわんばかりの堂々たる動物たちに比べて、浮世絵の動物はどうでしょうか? そう、浮世絵の中の動物たちは、画面の中でも割と

      • ニューヨークが生んだ伝説の写真家ソール・ライターの、伝説は続く

        「再発見」された写真家 浮世絵の投稿が続いていた当note、2021年初(!)の投稿は、ニューヨークの写真家ソール・ライターについてです。 みなさんはソール・ライター(1923-2013)をご存知でしょうか? Bunkamuraザ・ミュージアム(東京・渋谷)で、2017、2020年と立て続けに開催された展覧会でその名を見た、という方も少なくないでしょう。 あるいは少しさかのぼって、2012年に公開されたドキュメンタリー映画「写真家ソール・ライター  急がない人生で見つけた1

        • 無料で楽しめる!浮世絵マスターコバチュウ先生が初心者向けに語り尽くす浮世絵講座が開講!

          突然ですが、浮世絵ってなぜこんなにも私たち現代人に強烈な驚きやインパクトを与えてくれるのでしょうか? それは、浮世絵に描かれた200年以上前の江戸庶民の生活や風俗が、まったく今の私たちとかけ離れているからです。昨今、青少年向けのライトノベルでは「異世界モノ」が全盛と聞きますが、浮世絵の中を覗いて見ると、そこはもう異世界同然。 さて、そんな異世界への冒険を始める時は、わかりやすい攻略本が欲しいものですよね。浮世絵の世界は、SNSなどで「へーっ、こんなのもあるんだ」と直感的に

        美術書編集の記録、引っ越しのお知らせ

          アート本にいくら出せますか?~『名刀大全』の場合~

          豪華本の系譜数多くある小学館の美術書籍において、「豪華本の系譜」というものがあります。 豪華本の定義は難しいのですが、ここでは「ひとつのテーマをとことん」「図版・論考ともに最新の知見で」「装丁にもこだわった」「いい値段のする」書籍とでもしましょうか・・・・・・本記事のタイトルでは、最後の「いい値段」について問いかけをさせていただきました。 書店で見かける機会もあまりないであろう美術の豪華本について、その存在だけでも知ってもらいたく、こちらの本を紹介いたします。 名刀の魅力と

          アート本にいくら出せますか?~『名刀大全』の場合~

          『週刊ニッポンの浮世絵100』は創刊号付録にも注目。進化を遂げた北斎マルチケース、使えます!

          こんにちは。和樂webにも寄稿している、アートライターの「かるび」(@karub_imalive)と申します! 9月17日に発売された『週刊ニッポンの浮世絵100』創刊号には、分冊雑誌の華「初回限定特別付録」という特別コンテンツが用意されています。 この「北斎名作マルチケース」、本当によく考え抜かれたアイテムなんです。そこで、今回はこの注目の創刊号付録について、掘り下げてじっくり見ていくことにしましょう! 美術館のお供に最適!北斎名作マルチケースを使い倒せ!実はこのマル

          『週刊ニッポンの浮世絵100』は創刊号付録にも注目。進化を遂げた北斎マルチケース、使えます!

          ついに『週刊ニッポンの浮世絵100』が刊行開始!見どころをまとめてみた!

          こんにちは。和樂webにも寄稿している、アートライターの「かるび」(@karub_imalive)と申します! さて、今回は文化事業室が2020年の春から総力を挙げて取り組んでいるウィークリーブック『週刊ニッポンの浮世絵100』(9月17日創刊)について、先日記者発表会にてその概要が発表されました。 会場内で、第1号の見本誌や初回特典、オリジナルグッズなどじっくり見ることができました。本稿では、この取材成果を元にアートライターの目線で『週刊ニッポンの浮世絵100』の魅力や

          ついに『週刊ニッポンの浮世絵100』が刊行開始!見どころをまとめてみた!

          書籍『ニッポンの浮世絵』・・・浮世絵で「日本のイメージ」を読み解いたら、画像が180点を超えました

          ポップカルチャーの中心地に建つ浮世絵専門美術館 東京・原宿にある美術館、太田記念美術館をご存知ですか? ラフォーレ原宿のすぐ隣、現代のポップカルチャーの中心地で、江戸のポップカルチャー・浮世絵を、趣向を凝らした切り口で展示する浮世絵専門美術館です。 コロナ禍で休館を余儀なくされた3月より、Twitterで所蔵作品を紹介する〈#おうちで浮世絵〉の投稿を開始し話題を集めました。Nintendo Switchの人気ゲームソフト「あつまれ どうぶつの森」で浮世絵のマイデザインを公

          書籍『ニッポンの浮世絵』・・・浮世絵で「日本のイメージ」を読み解いたら、画像が180点を超えました

          『日本浮世絵博物館浮世絵名品100選』には「ほう」が詰まっています

          世界最大・最高レベルの浮世絵コレクション 9月10日発売の『日本浮世絵博物館浮世絵名品100選』。B4サイズ・178ページ、上製本(いわゆるハードカバー)の浮世絵集です。 マットなカバーに金箔の書名が映えます。もちろん(?)自立する分厚さ。長野県松本市にある日本浮世絵博物館が所蔵する浮世絵版画のなかから、厳選した100点を、全作品撮り下ろしの高解像度データで掲載しています。 全4章構成、上の写真は第一章「美―美しい人を描く」の扉ページ(最初のページ)。美人画をメインにした

          『日本浮世絵博物館浮世絵名品100選』には「ほう」が詰まっています

          小学館の美術書籍の魅力を100%お届けするために

          初めまして、小学館・文化事業室です。 文化事業室は、雑誌『和樂』やウェブメディア『和樂web』とともに、小学館の美術関連書籍を刊行している編集部です。小学館というとコミックや雑誌のイメージが強いかもしれませんが、じつは数多くの美術書を出版しています。アイコン画像の『日本美術全集』もそのひとつ。豪華な大型本から、見た目はポップな単行本まで、1冊1冊に長年の知識とノウハウ、最新の知見をギュッと詰め込んだ、骨太な中身が売りのひとつです。 ここでは、文化事業室の若手(といっても30

          小学館の美術書籍の魅力を100%お届けするために