目の前のコミュニケーションに確実に何かをもたらす「3分間コーチ」

日々の読書に記録を、メモ程度の備忘録として残していきます。

3分間コーチ ひとりでも部下のいる人のための世界一シンプルなマネジメント術 / 伊藤 守(著)

仕事において最近興味を持っていることに、「コーチング」がある。それがどういうものかについてはここで書く必要はないだろうから端折るが、そんな中たまたま手に取ったいくつかの本のうちの1冊がこの本だった。

それほど多くない分量でコーチングに関する話がまとまっているし、語り口も優しく、とても満足の内容だった。が、あえて一つ不満があるとすれば、おそらくこれは、もはや"ひとりでも部下のいる人のための"本ではなく、"組織で仕事をする人すべての人のための"本であるといったほうが正しいだろうということだ。

この本は2008年出版されたようなので、時代が変わったということだろう。(2008年はiPhone 3Gが発売し、Googleがクラウドサービスを開始した年だが、Microsoftはクラウドサービスをまだ始めていない、そういう年だ。)
今は、国家公務員の管理職向けに部下の育成法に関するテキストが公開される時代であり、その中でもコーチング的な考え方は相当深く浸透している。ただもっと言えば、おそらく、ここで書かれているものは、コーチングではあるものの、組織で仕事をする人は基本的なコミュニケーションスキルとして身につけていたほうが良いものばかりだと感じた。上司だけがこのスキルを持っている組織と、組織のみんなが共通理念としてこのスキルを持っている組織では、おそらく天と地ほどの違いが出るだろう。ここでも書かれているように、マネジメント自体は全員が持って発揮するべき能力で、マネージャーだけのものではないのだ。

一部の組織ではおそらく当たり前であろうこういった考え方も、全体で見ればまだまだだと思う。逆に言えば、今に働く組織人は、この事実をしっかりと把握して、目の前の仕事に活かしていくことで、きっと気づいたときには大きな資産になっているのではないだろうか。そのために折に触れて読み返すには適切な本だろうと思った。

参考

「3分間コーチ」という本を読んだので、そのTipsをまとめてみた|さい|図解×戦略×コーチング|note 

『3分間コーチ(伊藤守:著)』の要約と感想をまとめてみた! | ヨシ社長のブログ|バリ島の貿易会社 

Facilitation to new habits - 3分間コーチは極めて実践的なアプローチ

60冊目! 「3分間コーチ」 ★★★★☆ とげとげ★先生の教育本フォトリー日誌

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