AFCアジアカップ2023の森保ジャパンを見て、キングダムを思い出した話

イランに逆転負けし、ベスト8で散るという残念な形でアジアカップが幕を閉じたわけですが、色々と思うところがあったので、書き残しておこうと思います。

まずもって、今回の大会をずっと悪い流れが漂っていたように感じます。
初戦のベトナム戦から一度は逆転を許す危うい試合展開。次戦ではイラクにまさかの敗戦。その後はなんとか勝利してベスト8まで進むものの、詳細は触れませんが、週刊誌報道周りの対応でも色々すったもんだしてしまう。
そして、イラン戦では先制はしたものの、試合展開は終始ピリッとせずで、最悪の流れの中で逆転負け。
正直、今回の日本代表のサッカーは、最初から最後までどこか噛み合っていない状況を、個の力でなんとかしていたように感じます。スタメンと呼ばれる選手以外が出場してもいまいちピリッとしなかったですし、戦力の厚さも感じられず、チームとしての成熟を感じませんでした。

放映権問題もありました。地上波放送がない試合も多くあり、せっかくの放映試合も結果としては全敗。
これは今後の放映権もなかなかに厳しくなりそうです。

そんなこんなで、どこを切り取っても良い面がないように思えてしまうアジアカップでしたが、敗退後のインタビューでの言葉が非常に印象的でした。

まずは、守田英正選手の赤裸々な言葉の数々です。

噂には、森保監督は選手の自律性を重視して、ボトムアップ的な風土を作っているというような話を聞いていましたが、それがどういう状況なのかはあまり知りませんでした。
それが、このインタビューでくっきりと見えた気がします。

自律性を重んじる方向性自体は別に悪くないと思いますが、選手にここまで思わせてしまうのは、どう考えてもうまくいっていない証拠ではないでしょうか。
以下の言葉がかなり響きます。要は、とにかく個の力に頼っていて、調子が良ければ良いけども、今大会のようにいまいち噛み合わなくなると、たちまち組織は崩壊してしまう。
この言葉を聞く限り、組織のマネジメントとしては「失敗」というしかないかと思います。

結局、だれが出てるかの人次第、質次第になっている。

チームとしてどういう動かし方をして、どこを狙っていくかというのはもっと明確にしないといけないし、それ(そういう課題)があるのに個のところで負けたというのは逃げだと思う

選手の意見だけを聞くのはフェアじゃないと思うので、森保監督の話も見てみます。

こちらでは、熱量やモチベーションの話になってます。
熱量という話を深掘りして考えているようですが、正直そこじゃない感がすごいように感じます。
選手が感じている課題はそこなんでしょうか。「口調の強さやどれだけ強い言葉を使うか」みたいな話が出ていますが、どこか大きなボタンの掛け違いが起きている気がします。

そして漸くタイトルに戻るのですが、以下の記事を見て、漫画「キングダム」の桓騎と李牧の話を思い出しました。

もちろん森保監督も色々考えていた。色々考えながら様子を見ていたら、タイムオーバーになってしまった。自分にはそう読めました。
つまり、徹底的に"受け"の姿勢で、シンプルな戦術で対応してきた相手に対して何もできなかったと。

キングダムでは、桓騎将軍の弱点について「正攻法を使えない」「基本的な攻め方がわからない」ことであると李牧が喝破していました。
そのため、李牧はシンプルに数の勝負で挑んだという話です。

この話が、森保監督のインタビューでの発言とどこか被るように感じたわけです。
W杯では世界の強豪に対して奇策で勝ちましたが、今回のアジアカップではまるで何もできなかったという状況は、近しい部分がありそうです。

もちろん、その間にはたくさんに親善試合があり、好成績を収めていたのも事実なわけですが、今回見せたチームとしての綻びは相当に大きいように思います。

果たして、ここから日本代表チームはどう立て直しを図っていくのか。明らかに見えるマネジメント不全に対して、精神論ではなく、具体的な策として改善に繋げられるのか。
今回の経験を、組織としてしっかり活かして次に繋げてほしいのですが、期待できるものなのか、結構不安ですね。。。


#日記 #雑記
#サッカー #日本代表 #アジアカップ #キングダム #桓騎 #李牧

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?