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2024/9/23週|やらない努力が必要

私ごとではありますが、つい並行して色々な案件に取り組んでしまう癖があります。これは広告代理店でプランナーとして常時 ~ 10クライアントほどを担当する経験があったのと、飽きっぽい性格に起因しているのかと思うのですが、他方で、高いパフォーマンスを出せる時というのはえてしてテーマを絞って時間をかけた場合であるケース、、というのも経験則として感じてきています。

仕事における時間の使い方について、「優先順位を付け、あまりに多くのことに手を広げないほうが良い」という考えには多くの学術的・実践的な根拠があるようです。

優先順位付けを含む時間管理は、仕事のパフォーマンス向上と中程度の関係があることがわかった

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7799745/

特に、時間管理やタスク管理に関する研究では、マルチタスクよりもシングルタスクに焦点を当てる方が効果的であるとされています。
マルチタスクを行うと、タスク間での切り替えに多くのエネルギーが費やされ、一つ一つのタスクに集中する時間が減少します。その結果、エラーが増え、仕事の質が低下するリスクが高まるとされています。

また、ちょっと話が変わりますが、多数のメディアに接触している(メディア・マルチタスク)の人の方が、その頻度が低い場合に比べてタスクの切り替えに苦労することが示されている論文もありました。こちら
(メディア・マルチタスクでない方が、集中力を維持しやすい傾向がある)

"やらない努力" が必要な現代

とはいえ、仕事をしている人の中には、「気を抜くとすぐ広がってしまうんですよね..」という実感をお持ちの方も多いのではないでしょうか?
自分も同じくなのですが、
「やった方がいいよね」案件が飽和していることが多い中で、いかに「やらない」という判断をする努力を意識的にできるかが重要です。

80/20ルール(パレートの原則)にも示唆されているように、結果の80%は20%の努力から生まれることを念頭において、絞り込みをしていきましょう(いきたい)

リソース配分のガイドライン

では、どう考えるか?
いくつのテーマや分野に重点を置くか、またどのようにリソースを配分するかを決定する際のガイドライン/フレームワークとなりうるものをまとめてみます。

  1. ABCDEメソッド:
    タスクを5段階の優先度に分類し、Aが最も優先度が高く、Eが最も優先度が低い。 成功に最も大きな影響を与えるAとBのタスクに主に集中する。

  2. Eisenhower Matrix(アイゼンハワーマトリクス):
    このフレームワークでは、タスクを「重要度」と「緊急度」で分類します。以下のようにタスクを四象限に分け、優先順位を付けてリソースを配分します。

    1. 重要かつ緊急:すぐに取り組む

    2. 重要だが緊急でない:計画的に取り組む

    3. 緊急だが重要でない:委任する

    4. 緊急でも重要でもない:削除する

  3. OKR(Objectives and Key Results):
    目標とそれを達成するための主要な成果を明確にし、チームや個人がどのテーマにどれだけリソースを割くべきかを管理するための手法です。OKRを使用すると、少数の重要な目標に対してリソースを集中させることができるため、優先順位をつけやすくなります。

  4. RICEフレームワーク:
    Reach(リーチ)、Impact(インパクト)、Confidence(信頼度)、Effort(労力)に基づいてタスクを評価する。 これは、戦略目標に沿った価値の高いタスクを特定するのに役立ちます。

  5. Personal Kanban(パーソナルカンバン):
    これは、個人のタスク管理を視覚的に行うフレームワークで、タスクの進捗状況を「To Do」「In Progress」「Done」といったステータスで可視化します。特に「WIP(Work in Progress)」を制限することで、同時に進行中のタスクの数を制御し、リソースを分散させないようにする効果があります。

  6. タイムブロッキングを実装する:
    1日をブロック分けし、それぞれの時間枠にやるべきタスクを割り当てるのが、タイムブロッキングです。学校の時間割のような。異なるタイプのタスクまたはアクティビティに特定のタイムブロックを割り当てます。 時間の使い方の構造をデザインするような考え方です。

  7. 進行中の作業を制限する:
    研究によると、マルチタスクは効率を低下させます。 集中力と生産性を維持するために、同時進行タスクの数を制限するという考え方です。

個人感想

上記のようなガイドラインを整理する中で感じたこと、、

  • 個人的には優先度付が甘いというか、頭の中でふんわり考えているが故に膨れがちなのかなと思いました。

    • 「やった方がいいこと」まで手がけた方が成果につながるのではと思ってしまう(手数で勝負する)癖があり、それも場面によっては正解なのだが、見立ての精度を上げる必要がある

    • そもそもの理想の時間の振り分けを持っていない(タイムブロッキング的な)

  • あとは依頼される系のタスクの見立てが甘いケースもある気はします

色々悩みながらも時間を豊かに使っていきたいものですね。

📓この記事について

株式会社タイミーで執行役員CMOを務めている中川が、マーケティング関連の仕事をしている中で感じたことを綴り、コツコツと学びを積み重ねる『CMO ESSAY』というマガジンの記事の一つです。お時間あるときにご覧いただければ幸いです。オードリーのオールナイトニッポン 📻 で毎週フリートークしているのをリスペクトしている節があり、自分も週次更新をしています。
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