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2022/9/5週|分人主義

今日は読書録です。

再読。再感銘。

分人(ぶんじん)とは

明治になってから欧米から入ってきた individual の和訳である「個人」が人間の最小単位であるとされてきたが、本書はその「個人」をさらに分けられると唱える。そのさらに小さな単位が「分人 - dividual」である、と。

幽遊白書のキャラクターで仙水さんがいましたが、彼は確か複数の人格を持っていました。ざっくりその状態と理解。(違うかもしれませんが。笑)

で、人間というのはこの「分人の集合体」というのは腹落ちする考え方。

ためしに自分の分人を書き出してみたら、
①一人本を読んで考える自分
②社会的な自分:初対面の人や関係の浅い人に出る
③両親や家族との自分
④会社での自分
⑤学生時代の友達との自分
⑥地元の中学校の友達との自分
⑦前々々職の同僚との自分
⑧前々職の同僚との自分
⑨前職の同僚との自分
・・・etc. 
と、まぁ軽く10以上の分人が出てきました。ある意味、所属させてもらっているコミュニティの数だけあるとも言えますね。

もしかしたら例えば友人の中にはグループ単位ではなく、個人単位での分人がいる場合もあるし、思った以上に数多くの分人が自分という個人の中に存在しているものだと、そう思います。

人によっては「複数の分人が存在する」が八方美人のようなネガティブなものに聞こえるかもしれないですが、本書では分人があることが自然であるし、さらに自分を肯定する入り口になる、という立場をとっている。この点は面白いし、同意したいところです。

分人の構成比率と切り替え

例えば、何か悩みがあるときは、数ある分人の中でも、構成比の大きい(占める割合の大きい)分人が悩んでいることが多いと考えられます。

ここで分人という概念がないと、「個人」として悩んでしまっていると無意識に感じてしまうが、実はそうではない、というのがポイント。
つまり、別の分人に切り替えれば先ほど感じていた悩みが薄まったり、さほど気にならない状態を作り出せます。

この点で、分人による個人のマネージメント方法を示唆してくれている点で、考え方のみならず、非常に実用的な素晴らしい一冊でした。

📓この記事について

株式会社タイミーで執行役員CMOを務めている中川が、マーケティング関連の仕事をしている中で感じたことを綴り、コツコツと学びを積み重ねる『CMO ESSAY』というマガジンの記事の一つです。お時間あるときにご覧いただければ幸いです。オードリーのオールナイトニッポン 📻 で毎週フリートークしているのをリスペクトしている節があり、自分も週次更新をしています。
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