誰も買わない商品を食べる活動 第2回
第1回はこちら。
気づけば知らない食べ物が家に散乱している。
ひとつずつ経験値に変えていこう。
第2回
"スイカ 醤油漬"
先日静岡に行った際に寄った道の駅。
それは、一際異彩を放っていた。
無視できず目をやると、そこには味玉に擬態するように自然に醤油漬けされた、スイカを名乗る何かがあった。
キウイくらいの大きさだ。
小玉スイカとしてはちっちゃすぎるし、昔庭に捨てたスイカの種から実ったスイカはビー玉くらいの大きさだった。
ちょうどない。
この大きさのスイカ、俺の辞書にはちょうどない。
開封
なんだこれ。
ゼロ距離でご対面して思う。
こいつスイカじゃないでしょ。
これもしかして鳥取でしか獲れない全く別の植物だったりする?
マグロと言い張ってたのがアカマンボウという別の魚でしたみたいな話?
「鳥取でスイカといえばこれですよ?」
とか言って夏に平然とこれを棒で叩き割るケンミンショーが過去に放送されてたりする?
断面
染みっ染みだ。
もう元々どんな色なのかもわからん。
そして身の質と種の並び方。
絶対スイカじゃない。
推理がワンサイドゲームすぎてコナンだったら週跨がず終わってる。
食べる
サク...
...?
キュウリだ。
コリコリ度を若干落として太らせたキュウリだ。
というか味付けが中華キュウリだ。
結論、めっちゃ美味しい!!!
なんとキュウリよりジューシー。
噛むと大量の漬け汁が解放され、パンチの効いた塩味に引っ張られるようにご飯が進む。
偽物とはいえ、まさか西瓜が胡瓜と同じ土俵で、瓜として肩を並べる日が来るとは。
こうして俺の中に、今までのスイカとは別に「お米消滅マシーン」としての謎の植物「スイカ」が刻み込まれた。
本当にスイカでした
世の中は広い。
俺は知らなかった。漬物専用スイカの存在を。
気になって調べたら、鳥取や和歌山では「げんごべえすいか」とかいう縞のないスイカが栽培されているらしい。
そのスイカを育ち切る前に収穫して漬物にすると。
調べても情報があんまり出てこなかったが、生産農家が減っていることはわかった。
全国の農家の皆様!!
ちょっとでいいんでこのスイカ作ってくれませんか!!
今後キュウリくらい気軽に食べたいんです!!(3個で800円)
第3回に続く
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