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雰囲気が与えるモノ

ここ最近

 ここのところ、新型コロナウイルスの影響で規模を問わず様々な集まりが中止や延期になっている。これは、私の身近に限ったことではなく、わりと全国的なことなのだと思っていますが、いかがでしょうか?

 人類の歴史は、病気・ウイルスとの戦いが一面としてあります。「そういう場面に出くわしたんだな」という感じがしています。

雰囲気

 こんな中で、春の高校野球は中止となり、大相撲春場所は、無観客で開催をしている。ふとテレビで相撲の様子を見ると、いつもと異なり、何か寂しい感じがした。しかし、同時に「力士たちの音がよく聞こえるものだな」と思った。本当にいつもと違う「雰囲気」の中で力士たちは戦っている。

 私の想像では、この無観客でいつもと異なる状態で試合をするのは、非常にテンションを上げていくことが難しいのではないかな、と思ったりする。しかし、当然、彼らは、プロであるから、私のこんな心配をものともしないのではないだろうか。私は、ここに観客によって作り出される「雰囲気」というものを思います。

 観客がいることによって起こるガヤガヤという音、観客から向けられている視線、観客から発せられるヤジのような声、、、こういう様々なものによって、その場の「雰囲気」ができあがる。そのような「雰囲気」が出来上がった場に立つと不思議な感覚があるのではないだろうか。

野球を通して

 私は、相撲の経験はありません。しかし、野球を通して、そういうことを感じたことを思い出す。

 野球でバッターとして打席に立つ時、慣れるまでは、すごい緊張をする。「この場面で自分が果たすべきことをしなくてはいけない」や「みんなが見ている前で失敗してはダメだ!」というプレッシャーだったりした。私の場合は、「失敗をおそれる不安な気持ち」によるプレッシャーを感じていたように改めて思います。ですから、ランナーが二塁や三塁にいる状況、いわゆる、得点圏にランナーがいる状況だと更に緊張が倍増したのです。

 私の幼い頃から一緒に野球をやってきた親友がいる。ある時、彼は、「私が持っているランナーが得点圏にいると緊張する」という発想が全くわからないと言うのです。なぜか、彼は「ここで打てばヒーロー!」という感覚を持って、打席に入るそうです。私とは全く発想が違いました。

 なんか、この話を聞いてから、失敗しない為の場面と思っていたが、別の角度から見たら、成功するために与えられている場面ともとれることに気が付いた。それから、本当に気持ちが楽になったことがあった。でも、全く緊張しなくなったわけではない。「ここ一番!」という時には、やはり緊張した。

 私は高校野球をしていました。高校によっては、全校応援というイベントがある。私の通っていた学校は、地区予選から全校応援をする学校だった。私の友達たちは、「野球部頑張れ!一日でも授業を少なくしてくれ!」と応援してくれるのだ。そのような高校野球の全校応援で開催される試合の雰囲気は、独特なモノだった。

 まさに、先程述べたような相撲の場面です。観客によって作り出される雰囲気だ!その雰囲気の中で打席に立たされる。いつもとは、違った感覚でテンションも上がってくる。上がってくるというよりも、雰囲気によって、テンションが「上げられてくる」という方が正確かもしれない。雰囲気の力だ!その雰囲気によって、上がったテンションで打席に立つといつもとは違う緊張感があります。失敗や成功に揺れ動く気持ちとは、違ったなんとも言えないモノがあります。これが、私が感じた不思議なモノです。

自分でテンションをあげる

 こういうことを思うものだから、力士の方々は、どのようにしてテンションを上げているのかな?と気になってしまうのです。

 私自身、人前でお話をする機会を与えられることがあります。不思議なことに雰囲気が出来上がっている場だとわりと上手く話せているような気がします。本当に不思議です。その場に立った時の雰囲気で口の滑らかさが全然違います。

 その場に立った時に浴びせられる視線によって、自分自身がどのような場に立っているのかを感じた瞬間にスイッチが入るような感じです。その場にいる人たちが、私に対して、真剣な眼差しや暖かい眼差しを向けられているように感じる時は、だいたいプラスの方向にスイッチが入ります。しかし、さっさと話をやめてくれという感じの人や俯いている人が多いと感じた場合には、逆にマイナスの方向にスイッチが入ってしまいます。このマイナスのスイッチが入ってしまった時が、本当に難しくなります。どこから立て直していいものか。

 自分でどのような場面であっても、テンションをコントロールできればいいのですが、これが本当に苦手です。本当にまわりの影響を受けやすい人間なんだと思います。なんとか克服していきたいと思うものです。

<追記>

・私が雰囲気というものに対して受動的すぎるのか。影響を受けすぎているのか。受動的にばかりあるのではなく、私から能動的に雰囲気を作るように動くべきであるようには思っている。

・他人の目を気にしすぎているという問題もあるのかもしれない。

・これは、身近な対人関係においても、考えなければいけないことなのかもしれませんね。

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