いつか、全部おわるとして。
東京にいたころ、発狂する勢いで文章を書いていた。
一銭にもならない、かたちにもならない、誰からも求められていない、でも切実な文章だった。
私はたぶん、ずっと泣き叫んでいた。
満員電車のなかで、汚い駅の構内で、オフィス街の牛丼屋で、朝方のマクドナルドで。私はここにいると、こんなことを思っていると、世界に向かって叫んでいた。一銭にもならない、かたちにもならない、顧客ニーズも世の流れとか一切考えない、ただの痛々しい吐露。小説にも詩にもなれない、とはいえエッセイと呼ぶにはあまり