イラストかきかき #2 「娘に服をプレゼント」
部屋着なら、いいかな。
娘に服のプレゼント計画。オシャレ着や仕事着は、本人の好みがあるのでね。ふだん着にしましょ。
(979文字)
アパレルの店員さん
ここは大阪・梅田のショッピングセンター。まちがいなく若い衆のお店。ひるまず、まよわず。
よさげな服飾雑貨店に入る、ばあちゃんがひとり。
まず、娘と背格好やフンイキの似た店員さんを……さがす。
店員さん。いまは「アパレルスタッフさん」「ショップ店員さん」というのかな。
いたいた。
わたしの娘っぽいスタッフさんが。いないと買い物ができません。
あまりにも、美人・スタイル・着こなしがすばらしい、モデルなみの「三高」のスタッフさんでは、リアル子育て世代の娘にはフィットしないのです。
このスタッフさんに声をかけよう!
「娘に服をプレゼントしたいのですが、あなたの着ているのイイですね。」
ナンパまがい。
「あなたの着ているのイイ」
あっと、「コーデ」とか「こなれてる」とか言うのでしたが。
ひるまず、まよわず。
「その服は、どこにありますか?」
スタッフさんは、だいだい親切に案内してくれる。
「これですか。ありがとう。」
着用コーデ
スタッフさんの着ているトレーナーとパンツ、カジュアルな感じをいただこう。娘に似合いそうな色をさがす。
「色違いは、ありますか。」
スタッフさんに、べつの色を出してもらったり。ちょっとしたあわせ技を教えてもらったり。
いつも、ちょっとした実験。
家で、いろんなブランドの「スタッフ着用」「おすすめコーデ」を見て、さきに予習してきたらいいのだけれど。スマホのなかの画像は、生地の質感がわからないのです。
パラペラだったり、ヘロペロだったり。
服よりも
わたしは、ナンパまがいの実験をくりかえす。実際のお店に行って、服をみて、スタッフさんとお話をする。そして購入。
この実験だけは、おおむね成功するのだ。
服を娘にプレゼント。
娘に実験を報告するまでは成功。
さえない娘の顔。
毛玉の背中に、書いてあったのは、
……服より、お金のほうが……
日にち失敗。タイミングわるすぎた。
娘は給料前だった。
じぶんのツメの甘さよ。
ことしこそ、この実験を完遂する。
ひるまず、まよわず。
じつは買い物にでる口実がほしいのでありました。
いつも こころに うるおいを
水分補給も わすれずに
さいごまでお読みくださり
ありがとうございます。
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