失敗の言い訳にも一理ある。

怒りのレゲエパンチです。

定期的にnoteは更新しようと思うので、無理やりネタを探すのではなく、noteのコンテストやお題に紐付けて強引なドリブルで更新していこうと考えております。

#こんな社会だったらいいな 、というハッシュタグが登場したので、それを踏まえて更新してみようと思います。

「こんな家族の形があったらいいのに」、「こんな働き方(または会社)があったらいいのに」「これからの学校はこんな形だったらいいのに」「フリーランスにこんな保険があったらいいのに」のような、仕事、家族、友人、会社、学校、地域社会、SNS ……など、テーマは何でも構いません。「こうなったらいいのにな」という、社会をちょっと良くするアイデアを、文章やイラスト、マンガなどで、noteで自由に投稿してください。フィクション・ノンフィクションは問いません。

こんな風にお題のページには書かれております。だいぶ、幅が広い印象です。


最終的には『こうなったらいいのにな』というざっくりな感じでOK!という力強いメッセージ性を受信いたしました。


「やりたい音楽は?」

「キャッチーなギターロックです!」

くらいのパワー感あふれるテーマだと認識して話を進めます。
変にこじれた音楽性やオリジナリティを強要されるより余程清々しいです。

まずはじめに『こうなったらいいな』というワードでありますが、このニュアンスに『他力本願』を感じています。

『こうなったらいいな』ではなく『こうするんだ』を矜持に生きているので、まずテーマに噛みつくことからスタートをします。


ノッポさんも背中を押してくれています。




了解です!


ノッポさんの言葉は説得力が違います。
無条件に身が引き締まる思いであります。


そしてノッポさん、もといノッポ氏には独特の「子ども観」があり、ノッポ氏は子どものことを、「小さい人」と呼び、つねに尊敬の念を持って付き合っている、とおっしゃっています。




ちょっとその考え方はよくわからないです。





話が逸れました。


『こうなったらいいな』もとい『こうするんだ』は仕事において常に思っていることなのですが、『会社』という組織について考えてみます。

今は自分で会社組織を運営しているので『こうするんだ』がストレートに実現できているところもあるのですが、やはり『一兵卒の社員』の立場では『こうなったらいいな』と思わざるをえないことが多々ありました。

『こうするんだ』とボールを投げても届かない、という状況がどうしてもあります。これはノッポさんにオラつかれても如何ともしがたい組織の縮図であります。


それは前回のnoteの記事同様、音楽業界で働き始めたときのことでした。


『絶対に見返す!!』という強いモチベーションで仕事に望むものの、下っ端に関してはすぐに華々しい活躍が期待できるような仕事も回されるわけもなく、地味な仕事を粛々とこなすことが求められます。

その日の自分は『ライブハウスの受付業務』に従事しておりました。

10年以上バンドシーンの最前線?で修羅場をくぐってきた男がライブハウスの受付をしているわけです。
※ただ、受付業務はめちゃめちゃ大事です。意識の低い受付が登場するだけでそのライブハウスに対する印象はめちゃくちゃ悪くなります。


ひたすら愛想よく挨拶をして、お金の受け取り、お釣りを渡し、間違いのないようにレジを管理する地道な業務。
とはいえ、業務自体は決して難しくない。完璧にこなして当たり前の業務。


正直『こんな簡単な誰にでもできる仕事をなぜ俺がやらなければいけないんだ!』と内心、憤怒の受付をしておりました。


結果




8000円超の誤差をだして終了しました。




これはライブハウスの人ならわかると思うのですが、まぁまぁありえない誤差であります。


死にたいと思いました。


『最初だし仕方ないよ!』と慰めてくれるスタッフたちの言葉がスカーレットニードルのように刺さりました。




※スカーレットニードルとは?
漫画「聖闘士星矢」に登場する、黄金聖闘士・蠍座のミロの必殺技。 
人差し指の爪から蠍座を形成する星の位置に倣い、相手の体に計15本の赤い針のような描写の鋭い突きを目にも止まらぬ速さで打ち込む。 
外傷は小さく針に刺されたような傷跡だが、中枢神経を破壊するため一発食らうごとに全身に激痛が走り、当たる数が増すごとに屈強な戦士でも耐えきれないほどの地獄の苦しみとなる。命を奪う前にその激痛を以って相手を降伏させようという、意外と慈悲深い技。
大体の相手は10発もしない内に死ぬか発狂してしまうらしい。


そして翌日OPENからすでに発狂状態で、再び受付業務に入ることになりました。


『聖闘士に同じ技は通用しない』の金言通り、不退転の覚悟を持って仕事に臨みました。



結果



5000円超の誤差を出しフィニッシュしました。




さすがに職場の空気がダイヤモンドダストのように凍りついていました。

聖闘士星矢に興味のない方ももう少しだけ我慢してください。



『怒りのレゲエパンチ君、、これはさすがに検証しないといけないな』

「はい。。」

『防犯カメラで差額が生じてしまったところを検証してみよう』

「えっ」


コマ送りで受付業務(3時間ほど)をしている姿を追っていく。


『あっ、この動きはなんだい?』

「えっ、それはお尻が痛くなったので半立ち姿勢になってみただけです。」

『本当かな〜?』





その後疑惑の目を向けられながら3時間超の検証の結果『よくわからないけどミスをするポンコツ』の烙印を元気よくプッシュされた時、思い出の中のマーマを回想しつつ、自分はこう思いました。


『お金のやりとりを人間がするからエラーが起きるのでは?』
『取り置きシステムという前時代的な予約システムが受付の仕事を煩雑にしてエラーが起きるのでは?』


自分のミスを完全に棚にリフトアップしました。


この思考自体は完全に『ちゃんと仕事をしろ』という前提からの逃げでしかありませんでしたが、同時に『こうなったらいいのに』というポイントを捉えたものでもありました。

『ライブハウスでの受付にクレジットや電子マネー決済を導入すること』

これはコスト面など、もちろんすぐに実行できることではないかもしれませんが(試験的に導入されている箱もありますが)、今後確実に必要となるシステムかと思います。

また、個人的には『取り置きシステム』に関して『必要ないのでは?』と思ったきっかけになりました。

取り置きシステムに関しては、演者側が予約を受け付け、予約者を取り置きリストに記載し前売り価格で対応する、というシステムですが

●リストへの書き漏れ
●リストから名前を探す作業の煩雑さ
※あだな、名字、名前、など『何という名義で予約しているか』が曖昧なことが多く、入場の遅延・ミスが起きる下地になっている。

など、問題が多いシステムでもあります。

『演者も受付もちゃんとやれ』と言ってしまえばそれまでなのですが、性善説にも似たそれを強要し続ける無意味さも感じております。

特にまだ売れっ子というわけではなく、ここから頑張っていく段階のアーティストに関しては、最近では書き漏れ対策のために『リストに書いてない人でも前売り価格対応で』ということも多い。

果たして当日券というくくりの意味はあるのだろうか?と思うこともしばしばです。

そもそも『前売り価格』というのは『先にお金を出してチケットを買っている』という信頼があって成り立つものではないか?と思っています。

プレイガイドないし、手売りチケットがそれではないか、と思います。

『先にお金を出してチケット購入した人の価格』
『それ以外の価格』

この区分けだけで良いと、やはり個人的には思っております。


以前『取り置きシステムの賛否』に関してアンケートをとった際には、綺麗に賛否が半々で割れました。

賛成派の意見も、わかります。


『プレイガイドや手売りだと、来れるか微妙な人が買ってくれない』
『プレイガイドや手売りだと、行けるかわからない場合に困る』


確かにそうだと思います。


ただ、批判覚悟で言うと、『来れるか、行けるか分からないものに対して割引を求めるか?』と思ってしまいます。

『プレイガイドだとチケットが動かないんです。』

それは、厳しいことを言えば『そういうこと』なんだと思います。

もちろん、まだ売れっ子アーティストではない段階での葛藤もわかりますが、取り置き表の『動員見込み』が『見込み』になっていないと感じることも多々あります。もっと厳しいことを言えば『動員希望的観測』になっていると感じます。

取り置き数を見込んでソールドを打ったのに、当日は以外とスペースが空いている…という悲しい事態もあったりします。

『当日券は高い』ではなく『先行で買えば安い』の認識に応じたシステムを定着させられないか、というのはミニマムではありますが『こうなったらいいな』と、現場としてはやはり感じています。

個人としては『こうするんだ』として、動いています。
ノッポさんは『できるかな?じゃねぇよ。やるんだよ。』と言っています。

長くなりましたが、ミス・失敗の言い訳にも一理はあると思う。

一元的に『言い訳するな』は思考の停止・正論の暴力になる場合もある。盗人にも三分の理。それを突っ撥ねるでも認めるでもなく、掬い上げることも社会には必要だと感じている。




ちなみに僕は受付3日目にも5000円の誤差を出しました。




次の日からバーカウンターに回されました。


乱文・乱筆に最後までお付き合いいただきありがとうございました!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?