Natuo Shishidome

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  • 名もなき人事コンサルタント→人事課長の記。

    人を幸せにする新しい時代の人事コンサル→人材マネジメントを探索・実装する道程の記です。

最近の記事

不愉快な後輩社員と昔の自分

一緒の職場に、予定で行くと部下になるであろう、職位が下の同僚がいて、彼は私から何か言われることを嫌がるし、距離を置きたがっている。だから、用件があっても、直接伝えがらないし、要するにこちらからすると、失礼だなぁと感じることがある。 ちょっと嫌な気分になっていたときに、そういえば昔の自分も(そして直近の自分も)そうだったんだろうなぁと思い返した。上司に対してつんけんしたり良くしていた。その時、上司は同じような嫌な気分だったかもしれないし、それにもう慣れて対処できる大人の人達ばっ

    • 転職活動をして感じること

      転職活動をしようかと思ったときに、ベンチャーも少し覗いてみると、例えば有力コンサルファーム出身者が社会課題解決を考えて立ち上げた会社があって、単純にとても求められるレベルが高く、敷居が高いように感じた。 それに比べると自分は、随分のほほんと仕事をしてきたな、と省みさせられた。その時々では一生懸命やってきたつもりだったけど、やっぱり本質的課題に迫り切れていなかった、切り込めていなかったところがたくさんあったように思う。 例えば、職務経歴書を書いていても、目玉になるような大きな成

      • オーナー企業における本当の癌は誰か?

        オーナー企業の癌は、一見すると癖のあるオーナー自身が癌であるかのように思われるが、実際は違う気がする。 本当に、オーナー企業の癌になるのは、オーナーの顔色を窺い、オーナーの意向に沿わない行動をするような人を先回りして潰そうとする、プチオーナーごっこをしている取り巻きの輩、というのが私の仮説である。 オーナーにやられて嫌だったことを、部下やラインに行う管理部門の重鎮は、その最たるもので、ピッキングオーダーそのものだと思う。嫌だったことを自分はしない、自分が連鎖を断つ、という気概

        • 非上場・オーナー企業で働くとき

          前回に続いて、非上場・オーナー企業で、かつそのオーナーの独断専行や朝令暮改が必ずしも的を射てない場合に、どうやってオーナーの首に鈴をつけるかということを考えてみる。 一つの方策は、コンサルタントに言わせる、ということがある。自分もコンサルティングを齧った身なので、オーナー経営者は、柵(しがらみ)や後腐れのない外部の人から、実はピシャッと言ってほしい気持ちが、実はあると感じている。故に、コンサルタントを雇って、敢えて厳しいことを言って貰う、というのが一つの良い手ではある。 ただ

        不愉快な後輩社員と昔の自分

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        • 名もなき人事コンサルタント→人事課長の記。
          33本

        記事

          非上場・オーナー会社で働くということ

          非上場のオーナー会社、と一括りにするのは少し乱暴かもしれないが、基本的な構造として、オーナーのやりたいことが優先されるので、どうしても組織としての規律が保てない。つまり、とてもアイロニカルなんだけれども、組織の規律をいちばん壊し、組織の成熟を阻んでいるのは、トップであるオーナーだったりする。 そうしたときに、組織の持続的成長を考えると、オーナー自身のセルフコントロールによって節度を保つか、「法の支配」によってオーナーを縛るか、ということでもしないと、ルールと規律に則った組織運

          非上場・オーナー会社で働くということ

          人事コンサルから小さな会社の人事課長へ。

          数年間お世話になった人事コンサル会社から、とある小さな会社の人事課長へ転職。 人事コンサル会社の、結局は銀行子会社という限界も感じていたし、事業会社に戻りたい、戻れるとしたらラストチャンスという気持ちもあり、カードを切った。 良くも悪くもアウトサイダーで居られたコンサルから、柵(しがらみ)も多いインサイダー、当事者になって、人間の良い面、悪い面と向き合っていくことになるんだろうな。組織の成長みたいな部分を見届けられたら、そこに貢献できれば、という思いと、生活や人生を豊かにする

          人事コンサルから小さな会社の人事課長へ。

          関根潤三監督の慧眼。

          少し前、関根潤三さんが亡くなった時の記事、ヤクルトの池山選手の指導をしていて、「彼は繊細でね、繊細だから頑張るんだよ」と評していた。関根さんは良く分かってるな、と思った。 池山選手のことを全く知っているわけではないが、「繊細」というのは、きっと池山選手は「いろいろと気にしてしまう」人だったんだろう。その繊細さを理解してあげて、良さを殺さず、弱みで潰さずに、主力選手かつ人気選手に育て上げた関根さんは、本当にすごい人なんだと思う。 池山選手と比定するのは大変おこがましいが、自分も

          関根潤三監督の慧眼。

          サッカー少年への言葉と若手に掛けたい言葉が同じだった件。

          那須さんのYoutubeに名波さんが出演していて、名波さんがサッカーをしている子供に掛けている言葉は次の3つとのこと。   1.声を出して周りを巻き込め   2.取られたら取り返しに行く   3.ボールに関われ 特に、2番は、失敗しても自分で最後まで尻ぬぐいを覚悟持ってやれば、チャレンジしても良いんだよ、ってことは仕事も同じだと思う。 それと、「ボール」、職場だったら仕事が躍動しているところに自分から関わっていくこと。そして、1番は発信の重要性。あと声を出すと元気になるよね。

          サッカー少年への言葉と若手に掛けたい言葉が同じだった件。

          経営理念は別に浸透しなくても良いんじゃないか説。

          今日、昔勤めていた会社の株主総会資料(持株会に入っていた)を見ていて、そこには経営理念や経営方針が1枚に綺麗に纏められていた。昔だったら「しょせん作文だよね」と軽く見ていたけれど、改めて見ると、良く考えられているなぁと思った。 次いで、必ずしも従業員や社外に言葉として浸透していなくても良いんじゃないかと、ふと思った。その理由は、会社として議論して考え抜いたコンセプトがあって、それによっていろいろな施策の統一性が保たれているのであれば、必ずしも経営理念の一言一句が分かっていなく

          経営理念は別に浸透しなくても良いんじゃないか説。

          銀行員=ただの出世サイボーグだった件。

          某金融機関のコンサル子会社に数年務めて分かったこと。現職は、親会社である銀行からの転籍出向者が管理職ないし幹部を占めている。従って「統治する側」の意識で接してくるわけだが、その姿勢が銀行がどういう組織・メンタリティなのか、ということを如実に物語っている。 まず、とにかく不祥事を起こさないことが全てなので、ちょっとした逸脱を見つけては、プロパー社員に高圧的な態度を取ってくる。顧客価値とかは、正直どうでも良い。基本的な行動原則は、出世する上で汚点がつかないようにする、ということ

          銀行員=ただの出世サイボーグだった件。

          気の抜けた日々。

          自宅で仕事をしたり、案件のキャンセルや無期延期が出たりで、明らかに業務密度が下がっている日々、何となく気が抜けた感じで過ごしてるときがある。 忙しいときの方が、むしろ時間を捻出して生産性の高い日々だったように思う。忙しくても「緊急ではないが重要な仕事」に邁進できていたということかな、とポジティブに考えることもできる。 今日もダラダラと過ごしてしまって、1日単位で「本日のレガシー」は何か、ということを考えて過ごさないと良くないな、と反省。

          気の抜けた日々。

          戦ってる社長と、説明責任の人事部。

          今の転職先を決めたときに、二つの選択肢があった。一つは中小企業、しかもオーナー企業系が顧客の金融シンクタンク系のコンサル子会社、もう一つは独立系の中堅企業以上向けコンサル会社。最終的に、給料その他は後者の方が多分良かったと思うけど、社長と話がしたくて前者を選んだ。その狙いは、ドンピシャではまり、プレッシャーはあるけれど、社長との真剣勝負をエンジョイさせていただいている。この本物感が、コンサルティングの魅力だと思う。 中堅以上の企業は、どうしても人事部門が窓口になるので、人事の

          戦ってる社長と、説明責任の人事部。

          リクルートMSさんの記事を読みながら

          リクルートマネジメントソリューションズ(RMS)の中村天江先生とJILの濱口桂一郎先生の対談を読みながら、これからは、メンバーシップ型雇用からジョブ型雇用、そしてタスク型雇用による浸食、と難しい時代だなと考えさせられた。https://www.works-i.com/column/policy/detail017.html 他方で、詰まるところ、今後はますます、自分が生み出している社会的な価値が何か、ということを突き詰めて考えることが大事で、マネタイズとかそういう難しいことを

          リクルートMSさんの記事を読みながら

          提言?粗さがし?

          基本的に一人で仕事は完結することにしているけれど、業務効率化の観点から、もっとアシスタント・スタッフを活用するように、という組織方針があり、ある仕事をお任せすることにした。 作業自体はちゃんとやっていただいたんだけれど、こちらの配慮として、お願いした仕事が最終的にどのようにお客様に納入されたか、最終レポート(成果物)をシェアしたところ、いくつかコメントをくれて、それは有益な内容で採用させてもらった。最終的にコメントをもらって良かったんだけど、言われているときは正直とても嫌な気

          提言?粗さがし?

          やっと帰ってこれた。

          忙しい自慢とかではなく、2月、3月と繁忙の極みだった。やっぱり、自分を蔑(ないがし)ろにして、「お願い」に応えていると、結局、苦しくなって仕事を愉しめなくなるな、ということが良く分かった。 4月も忙しさは続くけど、他者の力を借りる、というテーマに取り組むことにした。いちばん苦手なこと、誰かに「頼むこと」へのチャレンジ。他人が間違えることを我がこととして許容すること、自分の要望・希望を伝えて嫌な顔をされるかもしれない恐怖に向き合うこと・・・。 noteもずっと書けなかったけど、

          やっと帰ってこれた。

          今日一日の全てが役に立つ。

          先日、あるお客さんとの訪問に、職場の盟友のYさんとグリーン車で昼食を取りながらお話をしたことは、「日々やっていることが、全て後日の仕事に繋がっている感覚があり、無駄なことは一つもない」ということだった。 取り組んだ仕事が、成功したりインパクトを残すこともあれば、形にならないチャレンジに終わることもあるが、それも含めて、形に繋がっているという感覚を二人で共有した。 ずっと、「仕事の神様」のようなものがいて、日々を一生懸命過ごしていることへの取り計らいなのかな、と勝手にスピリッチ

          今日一日の全てが役に立つ。