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木造昔話

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木造のそんな遠くない時代のお話。過去の雑誌などからピックアップして紹介していきます。
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#木造

古い木造耐震診断ソフト

古い木造耐震診断ソフト

耐震診断やリフォームをしていると古い図面などとともに、昔の耐震診断書がでてくることがあります。1階しか診断しない、壁倍率ベース、など今の耐震診断のシステムからすると非常に簡素です。その中でも多く発見されるものを紹介いたします。

DOC-W for Windows

構造システムの耐震診断ソフトで、HOUSE-DOCが出るまで主力でした。東京都都市計画局建築指導部推薦ということもあり、それなりに見

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基礎ハンチをなくしてシンプルな基礎で強度を出すには?

基礎ハンチをなくしてシンプルな基礎で強度を出すには?

 日本人はコストダウンが好きです。住宅の設計施工でもそうです。特に基礎はかなりコストダウンされています。ベタ基礎とかで一見強くなっているように見えますが、実際構造計算してみると??なものが多いです。

 さて、そんななか、構造的に妥協せずに、コストを下げて水害にも地震にも強い住宅を・・・ということで、2014年に実験住宅を設計しました(実際に建っています)。

 その住宅は、一般的な施工者設計者が

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屋根材の重量の整理

屋根材の重量の整理

 木造住宅で、重い屋根、軽い屋根が話題になります。無論軽ければ軽いほど、地震に対して強くなります。どこに境界があるのでしょうか??

2012年改訂版 木造住宅の耐震診断と補強方法によれば、非常に重い屋根は、瓦葺き(葺土あり)で、重い屋根は瓦屋根(葺土なし)、軽い屋根はスレート葺きとあります。また業界団体などの資料によると主な屋根の重量は以下のようになっています(あくまで参考です)。

陶器瓦屋根

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構造金物の規格化 木造昔話1

構造金物の規格化 木造昔話1

今では当たり前のように使われている木造の金物。規格化されたものの、その後便利な金物が次々に開発され、覚えるのは難しくなってきました。ではいつから規格化が始まったのでしょうか?

木造建物用の金物の企画といえば、JIS A 5531が昭和41年に定められました。これは木造校舎の構造設計標準JIS A3301(昭和31年制定)によるもので、学校建築などややお大きめな建物にも使われる金物を主たる対象とし

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