思い出の味【祖母のきんぴらと母の卵焼き】
こんにちは。
今回は「思い出の味」について書いてみようと思います。
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タイトルに書いた通り、わたしの思い出の味は祖母のきんぴらと母の卵焼き。
♢祖母のきんぴら
幼少期から両親が共働きだった。そのため食卓に並ぶ料理のほとんどを同居していた祖母が作ってくれていた。
祖母は料理上手な人だった。鶏の唐揚げや手作りのそうめんつゆ、たくさんの具が入った白和えなど、好物はたくさんあった。
そのなかでも特に好きだったのがきんぴらごぼう。
具材は基本的にはごぼうのみ。お正月や特別なときには牛肉も入れて少し豪勢に。
味付けも作り方もシンプルなものだった。
ごぼうをささがきにしてすこし湯がいて、
多めの油でごぼうを炒め、(牛肉があるときはこのとき一緒に炒める)
味付けは顆粒だし、醤油、砂糖だけ。
仕上げに一味をかけて出来上がり。
シャキシャキした食感と甘辛い味、一味がピリッときいていて、ごはんによくあって本当に美味しかった。
祖母と一緒に作ったこともあるのだけど、きちんと分量を計ったことはないらしく、
レシピを聞いても
「砂糖はサッと入れてお醤油はぐるっと回しかけるのよ〜。」
といったニュアンスしか教えてもらえなかったので正確なレシピはわからないまま。
祖母はわたしが大学生の頃に亡くなってしまったので、今はもう記憶を頼りに作るしかないのだけど、いつかわたしの定番レシピになるといいなと思っている。
♢母の卵焼き
上記の通り普段の食事は祖母が作ってくれることが多かったけれど、毎日のお弁当は母親が作ってくれていた。
仕事で忙しいのに毎日朝早くから冷凍食品をほとんど使わずお弁当を作ってくれた母。
1番好きだった思い出のおかずは卵焼き。
地域によって味付けに違いがあるようだけど、うちは甘めの卵焼きだった。
小学生のとき、遠足などの行事があると友達とおかずを交換する機会があったけれど、口に入れるとふんわりした食感と優しい甘さが広がる母親の卵焼きが何より美味しいと思っていた。
中学生、高校生のときは人間関係や部活のことで悩みも多かったけれど、母のお弁当に元気をもらっていたなぁと思い出して懐かしくなった。
自分でお弁当を作るようになると、彩りやおかずを考えるだけで大変で母がどれだけ大変だったのかが身に染みてわかり、感謝の気持ちでいっぱいになった。
母親は料理中によく
「楽しくお料理しないとごはんも美味しくならないよ。」
と言っていた。
イライラしたり嫌な気持ちで料理をするのではなく、作り手が楽しみながら気持ちを込めて料理をすることが何より大切だということを教えてくれた。
わたしも結婚して家庭を持った。いつか自分の料理を家庭の味と呼んでもらえる日がくるだろうか。
楽しいときはもちろん、つらいときや悲しいときにほっと心が緩むような、家族の心に寄り添える料理を作れますように。
そんな風に心を込めて毎日料理をしようと思う。
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