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アルバムの枚数が、思い出の量ではない。
彼とは、先日1泊の小旅行に行ったので、短歌とともに書いていく。
地元から長く離れていた彼を、ずっと地元にいた私が観光案内するような形で、行き先を決めた。
行き先を地図に書き込む 君はどこ 私はここよ 1点集中
相手にとっては私が初めてのお付き合いだということで、動物園にも行ってみたりした。(私も動物園デートは初めて)
買ったばかりの車に、慣れない運転で、しかも長距離。体力もあまりない彼が、頑張ってくれたなあと思う。
恋愛に疲れた、というと大げさな気もするが、実際疲れた私にとっては、彼の無邪気さに救われる部分もあった。
前の恋愛と比べるのは本当によくない、が、
やっぱり比較対象がある以上、そしてこうやって整理する以上、
元カレとの時のことを思わずにはいられない。
一応、言っておくが、「前のほうがよかったな」とか、そういうことではない。
最悪な旅行を昨年、経験した。
ここに書こうとしたが、わざわざ元カレのエピソードを引っ張りだしたいわけでもなかったのでやめた。
恋愛初期にあったはずの、海に降り注ぐ太陽光の、目を刺すようなきらめきは、どこに行ったのだろう。
彼がそんな目で私を見てくれている。
お門違いに、うらやましいと思っている自分がいる。
ああそうか デートスポット 来てるのか
だからこんなに 君が笑って
「せっかくの泊りだから、夜はお酒を飲める場所を予約したよ。」
彼がそう言い、連れて行ってくれた先は、25歳の頃に選んだお店にそっくりだった。そういったところで、歳の差を感じる。歳の差?経験の差?
仕方のないこと、彼が満足なら、一生懸命に選んでくれたのなら、と思う。
一方で またこれか 何が正解 分からずに 人傷つけたくは
しおれた心で、えいやっと彼にお給料について尋ねた。そんな流れから、彼が私と過ごす未来を断固として疑っておらず、そのための考えを話してくれた。
実際、前の恋愛で、言葉ではなく行動が大切だと心底分かったので、もう本当にそこはそうなのだが、
うれしかった。
アプリで出会った人たちが、「恋愛」の前の段階で告白をしてくれた。職種の違いから確実に出てくる障害について、尋ねると、その誰もが考えていなかった。もしくは、私が辞めることが前提だった。
いいね、という記号が見える
たかが「いいね」されど「いいね」の 繰り返し
その中で、私と一緒にいたい。けど自分の仕事も、相手の仕事も尊重したい。そして、転職も考えている。という彼の言葉はこれ以上ないものだった。
頼もしく思えた。
真っ赤な顔で笑うテーブル フライドポテトの欠片をつまむ君
これきりと、思い続けて 日々が過ぎ いつしかこれが 永遠になる
彼との未来を明確に信じているわけではない。
防衛本能が邪魔をする。
けれどそれでいい。君と話すと、それでいいか、と思える。
未来を信じることはできないけど、今の君を信じることはできる。
信じたい自分がいる。
帰り道、別れを寂しがる君を面白がりつつ、
寂しく恋するだけが恋愛ではないと思う。
きらめきは深いところに落ちただけ
見つけに潜る 道中に君
後日、アルバムに写真を入れたら、200枚を超えた。
もともと写真を撮るほうだが、久しぶりの感覚だった。
撮りたい、と素直に思った瞬間の私、私に、君との未来があるのかもしれない。
これからも思い出を増やしていこうね。
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