062 よをこめて【令和訳百人一首】
【原文】
夜をこめて 鳥のそらねは はかるとも
よに逢坂の 関はゆるさじ
(清少納言)
【個人的解釈】
孟嘗君はまだ夜が明けないうちに鳥の鳴きまねで
函谷関を開けて通れたでしょうが
あなたの私が逢う逢坂の関は絶対に通させません。
【感想】
ある夜、彼女のもとになってきた男が早々に帰ってしまった翌朝「鶏の鳴き声に急かされた」という文をよこした際に、「中国の函谷関の故事のように、嘘鳴きでしょ(=あなたのただの言い訳でしょ)」と答えた。
それに対し「関は関でも、あなたに逢いたい逢坂の関だよ」と弁解した男に対して返しとして詠まれた首。
いやあ…プライドの高さ出ちゃってるよね。
清少納言って、あまり書いたものを読んだことないけどとにかくプライドと自意識が高くて、特に男に対して対等にありたいという気持ちが強いイメージ。
そのプライドの高さを保つために膨大な教養を身につけている的な…。
簡単に言うと、周りにいたらとっつきにくくて絶対に友達になりたくないタイプ!笑
でもいざ友達になると、愚痴に対してめちゃくちゃ高い語彙力で加勢してくれそうだからたのしいだろうな!
とにかく男と対等でありたい、なんなら男よりも上に立ちたいという私の勝手な清少納言像を駆使して言い換えました。
【令和に言い換え】
今までの女にはその言い訳が通じたでしょうが
私にそれは通用しないの。お分かり?
簡単に会えると思わないで。
【備忘録】
・夜をこめて:まだ夜が明けないうちに
・そらね:空音。鳥などの鳴きまね
・はかる:だます、欺く。
・よに:打消しの表現を伴って、絶対~ない。
・逢(掛詞)
①逢う:男女が会う
②逢坂の関
【自己評価】
★★★☆☆
プライド激高女のイメージ存分に出せて個人的に気に入りました。
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