見出し画像

016 たちわかれ【令和訳百人一首】

【原文】

立ち別れ いなばの山の 峰に生ふる

まつしと聞かば 今帰り来む

(中納言行平)


【個人的解釈】

私はあなたと離れ、因幡の国へ行くが

因幡の山に生えている松のように

あなたがずっと待つと言うならば

私はすぐにでも帰ります。


【感想】

作者が因幡守に任命されて、京を旅立つときに詠んだ首。

どこに行っても待ってくれてる人がいるって

どれだけ幸せなのかって話ですよ!

(酔っぱらって突然説教始めるジジイのような言い草)

そしてね、自分もすぐにでも帰りたくなるような相手ってことよ!

そんな人、どこにいるの?存在してるの?概念じゃないの?泣

でも、遠距離始めたてのカップルって毎日のように連絡とりあうんでしょ。

LINE、ビデオ通話、週末に通い…吐いちゃうよ、そんなの。

無理無理!自分の時間が全て相手のものになってるよ。怖いよ。

続くわけないよな…。続いたカップル見たことないよ…。

そう考えたら、黙って連絡もなく待ち続けたハチ公は偉いよ、可愛いよ。

アピールありきの寂しさより、健気な寂しさが結局可愛いのよ。

本当は、バカな街渋谷に埋もれるような存在じゃねえんだよ…。

目指すか、ハチ公。


【令和に言い換え】

これからは遠距離になるけど

あなたがハチ公のように一人寂しく待っているなら

すぐに会いに行くよ、電話もするよ、LINEだってするよ。


【備忘録】

・いなば(掛詞)

①往なば:行ってしまったならば。

②因幡:現在の鳥取県東部。

・まつ(掛詞)

①松

②待つ

※2・3句は「まつ」の序詞。


【自己評価】

★★☆☆☆

遠距離恋愛の成功例教えてくれません?

あんなもん成功の形は家族になる以外ないじゃねえか!

物理的距離って本当に精神的距離にも影響するんだなあって

つくづく思いますね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?