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063 いまはただ【令和訳百人一首】

【原文】

いまはただ 思ひ絶へなむ とばかりを

人づてならで 言ふもよしがな

(左京大夫道雅)


【個人的解釈】

今となっては「きっぱり諦めよう」とだけでも

人づてでなく直接伝える方法があればいいのに。


【感想】

当子内親王との恋が彼女の父の怒りに触れ仲を裂かれたときに詠まれた首。

内親王の御所の高欄(橋の淵についた柵上のてすり)に結び付けた。

哀しいし、これを彼女のおうちの橋に結び付けちゃうなんて、エモい…。

こういう粋な人と恋愛してたなんて、やっぱり私見る目あるわあって思えるよね。

親に反対されてってところにも物語性を感じて、良いです。

現実にこんなことがあったら最悪ですけどね。

でも風の噂で結局お互いの家族に認められない二人は幸せにはなれないってききました。その通りかもね。

直接生活に関係してくることはなくても、何かあったときに最初に頼る相手が自分の元の家族ですから。ここからの信用を失った状態で夫婦をスタートさせるのはかなり難しいかも。将来を考えると。

あきらめることを直接伝える機会が与えらえれても、二人の気持ちが盛り上がってしまうだけなんだろうな。

会えても会えなくてもバッドエンドだ…。


【令和に言い換え】

もうあなたに逢えないならせめて

LINEでも電話でもなく、最後に一度だけ逢って

諦めますって気持ちを伝えたいよ。


【備忘録】

・ただ:直接


【自己評価】

★★★☆☆

夜中にいきなりいつ空いてるのってLINEがくる世の中に生まれて良かったー!

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