見出し画像

【3周年】フリー台本投稿でシチュボに3年関わって見えた、数字を取る方法をまとめてみた

Twitterでフリー台本を投稿することから始まり、様々なシチュエーションボイスに関わり続けて3年を超えていました
初投稿が2019年10月末、noteに転載を始めたのが2019年11月10日なので、良く続いているなぁというのが正直なところです。
ただ、3年も続けていると、どうしてフリー台本を作り始めたか、どんな変化があったのか、現状はどうなのか、色々出してきた情報も多く、探すのも大変という状態になってしまいますので……
始めたきっかけや各種変化などをまとめた上で、今数字を取る方法などもまとめていきたいと思います。

手軽に作れて数字をとれる動画コンテンツがシチュエーションボイスだった

2019年は個人Vtuberが続々と増えていて、その分伸び悩む人も目立つ状態でした。
現在も伸び悩む人は多いわけですが、それなら、「手軽に作れて伸びるきっかけになるコンテンツを作れないか? その素材を提供できないか?」と考えて色々手探りしている状況でした。
その頃はVtuberの紹介記事なども頻繁に書いていたのですが、自分のフォロワーは増えるのに、紹介した人のフォロワーや登録者は中々伸びないというのもジレンマも抱えていまして……

そんな中で出会った動画がこちら。

2019/08/02投稿の上野桃香さんの動画。

当時からASMRで伸びる方はいたわけですが「ASMRにたよらず、ボイスコンテンツで、複雑な動画編集をしなくても成立するコンテンツが存在する」ことに衝撃を受けることになります。
いや、だって、私が初めて知った時が約2万再生、現在約6.2万再生ですからね?
じゃあ、この数字を何とか再現できないか、一部だけでも真似できないかと色々工夫したのが、しらたまの台本(ヤンデレメイン)誕生のきっかけになります。 

なぜ、ツンデレ→デレデレのパターンを踏襲しなかったかと言えば

「ツンデレ→デレデレの成功事例が少なく、よりヒット作を出している人の割合が多く、事例自体も多かったのがヤンデレだったから」

です。
ヤンデレ好きでヤンデレ台本やフリー台本を書き始めたわけではなく、数字に困っている人のサポート・より効果を見込める素材の提供を始めたのが台本作成のきっかけだったわけです。

しらたまの台本1は、YouTube上の動画投稿で70本以上、Twitterも含めると3桁超える動画を生みだしました(今は引退された方などもいるので、現状チェックすると大分少なくなりますが)

その後は各種企画を通してシチュエーションボイスというコンテンツの浸透を図ったり、投稿された動画の各種データをチェックしつつ、より効率よく・簡便に数字をとる方法を研究していくことになります。

1万再生の壁とASMR

ぶっちゃけてしまうと、2019年10月末、私がシチュエーションボイス台本を作り始めた当時は1万再生をとるのがそれほど難しくない状態でした
これは需要と供給のバランスがあまりとれておらず、ASMRなどの付加価値をつけなくても、演技力とそこそこの尺、ヤンデレなどの検索に強いワード設定をすれば目立つポジションを簡単に取れたから。
2019年時で言えば、ヤンデレで5分尺、ASMRもつけていいなら2~3分でも1万再生狙えるような状況で、2020年に入っても8分尺くらい用意すれば行けるかなーという感じでした。
YouTubeのシステム的に総再生時間が長い→広告を流すチャンスが多い良質な動画と判定されるため、比較的安いコスト(1枚絵+ボイス+検索に引っかかるタイトル+演技力に不安がある場合はとにかく尺を伸ばす)で1万再生がとれたわけです。

2020/10/19 ベルファさんに提供した台本なんかは非常にわかりやすくて、動画尺4分台で1万再生を突破した事例になっています。
これはご本人の声・演技力があっての数字だったので、演技初心者の方などにお渡しするならもう少し長めの尺で数字を狙うことになります。

私も自分の実験・検証用のチャンネルを作って各種データを取って上、各種情報を公開していったので、結果的に「フリー台本経由で数千~1万再生の動画を作れる人」という地位を確立していくことになります。

しかし、シチュエーションボイスをやると伸びる! という情報が広まれば当然競争も激しくなるため、1万再生の壁はどんどん厚く・高くなっていきます。
企業勢や同人声優さんなど、知名度の高い方、ASMR・演技力などの武器を持ち込む人も増えたので、当然と言えば当然です。
それに追い打ちをかけたのがコロナ禍で、様々な職種の人、芸能人なども仕事の制限を受けることになり、YouTubeに流れ込んできたことでコンテンツ競争はさらに激化することになります。

現状、規制ギリギリを攻めたりせずに1万再生の動画を狙う場合

ASMR+15分尺+タイトルとサムネイル・台本厳選で50~60%程度の突破率
4~5分尺の場合は1割も突破しない

感覚で台本を作っています。
もちろん、例外となるジャンルもありますし、もともとシチュエーションボイスなどで実績を積んだ経験や、数千、万単位の登録者がいる場合は話が変わってくるのですが、

「未経験で環境も整っていない状況から1万再生を狙う」

のは、かなりハードルが高くなっているのですよね。
最初から新人Vの支援のために作り始めたフリー台本なので、割に合う数字を出すのは本当に難しくなっていると感じています。

まぁ、それでも数百再生から地道に数字を上げていくことは可能なので、感覚にも個人差がありますが。

そして次に触れる内容にはなりますが、ASMR関連の規制の変化も大きく影響しています。

耳舐めとASMR規制

シチュエーションボイスはASMR非常に近い関係があり、規制の影響も受けやすくなっています。
ポイントになるのは「本当はシチュエーションボイスとASMRは全く関係がないこと」です。
いや、ASMR用のシチュエーションボイス台本出している人間が何言ってるんだという話になってくるんですが、ASMRって、本来人間の言葉などではなく、石鹸を削る音とか、新品のタオルをこする音とか、聴覚や視覚への刺激によって感じる、心地よい、脳がゾワゾワするといった反応・感覚のことで、バイノーラルマイクで収録・バイノーラル風に加工した音声を意味するものではないのです。

まぁ、それが、ASMR音声作品に代表されるように、需要と供給・わかりやすさや欲望のマッチングが行われるにつれ「本来の意味から外れたもの、ちょっとずれたもの」等の割合が増えていき、「気持ちいい・聞いててぞわぞわする・バイノーラル音声=ASMR」と認識する層が生まれていったと。

ここで問題になってくるのが、ASMRを性的なコンテンツに取り込むジャンル・分野が存在し、特に日本の同人市場は【R18 ASMR音声作品が売れる市場になっている】ということ。

で、何が起きたかと言えば、YouTubeにR18作品のR18じゃない部分を張って、概要欄に購入サイトにつながるリンクを張ったら、R18コンテンツに誘導するYouTubeのコンテンツポリシー違反でBANされたりですね……

YouTube君がASMR=性的なコンテンツという認識を深めていったわけです。
特に早期に規制がかかったのが耳舐めで、R18系への誘導も多かったり、性的なワード織り込んだり過激な内容のものが目立った関係上、

耳舐め=アダルトコンテンツ

という、規制がかかることになります。
ところが、耳舐め=アダルトコンテンツにしてしまうと

「ペットにじゃれられて耳をなめられる映像もアダルトコンテンツなの?」

と言ったツッコミも入るようになり、OKな耳舐めとNGな耳舐め動画が混在するし、判定基準も不明というよくわからない状態になってしまったのですよね。
多分、YouTubeの中の人たちも相当もめたと思います。

結果的に耳舐め=アダルトコンテンツではなくなり、「性的なチャレンジに誘うコンテンツはアダルト(意訳)」と、コンテンツポリシーが改正されたのですが……

今度は未成年・未成年キャラクターが発信するASMRコンテンツは、(過去の事例的にも)性的な搾取にあたるのでは? みたいな結論に至ったらしく、

未成年のASMRは全面的に規制される事態になりました。

日本と欧米では子どもの権利に関する認識が大きく異なるので、色々記事書いたりもしましたけど……

結果的に未成年でASMRコンテンツを作っていた人、「未成年の設定で活動したVtuber」が、大量にアカウント削除、動画の削除を受けることになりました。

この規制はかなり厳重なものなので、抜け道探そうとするだけで危険だったりします。
メスガキASMRとかいうタイトルでも動画がBANされるくらいなので、バイノーラルとか立体音響表記にするとか、まず自衛しましょう。
YouTubeのAIにはネタ通じないですし、異議申し立ては人間相手にやることになるので、身内ノリ・一部界隈の常識は通用しない可能性が高くなります。

さらに言ってしまえば、規制やチェックが厳しくなるということはコンテンツのアップロードにも神経を使うし、広告が付く付かないの判定も厳しくなるということなので……

ヤンデレASMRでも広告付かないケースが増えたとか、影響範囲はかなり広くなっています。

それでも伸びる人は伸びている

3年前と比べると、シチュエーションボイス・ボイスコンテンツで伸びるハードルは上がり続けています。
が、それでも伸びている人は伸びていますし、状況を打破するための様々な手法が生み出され続けています。

わかりやすい事例で言えば、ループ音源を使った無人配信
自分が寝ている間、あるいは24時間体制で無人配信を行い、集客ルートを増やす方法。

例えば、河崎翆さんは睡眠導入用の朗読配信を24時間・無人体制で流されている上、その効果にも言及されています。

ちなみに、少し過激目なASMR+耳舐め配信のループコンテンツを用意して、寝て起きるまで配信→起きたら即削除を繰り返して、数ヶ月で万単位の登録者獲得した人もいたりします。

そして、今個人的にやろうとしているのが

ツンデレ→デレデレの添い寝・睡眠導入ASMR台本を複数用意

音声つなげてループコンテンツにして、BANリスクなしで数字を稼ぐ

チャレンジだったり。

ASMR+ヤンデレ含む過激目のコンテンツの規制が厳しくなっている(BANや広告がつかないリスクが増大している)関係上、過激さに頼らないコンテンツで数字取れるかが割と重要になっていまして……

しきさんに提供した台本(約10分尺)が、公開から9か月で5800再生に達しているので、過去データ的に

尺が1.5倍なら単体動画でも倍以上再生狙えるし、ループ音源にも組み込めるなら時間の節約にもなるね!

と、考えているからです。
状況が厳しいからこそ、伸びる工夫、成功事例から学ぶ貪欲さがある人間が生き残るという感覚でいます。
本業がフリーランス・フリーライターなので、「いかに採算を取るか・生産性を上げるか?」は死活問題なのですよね……

本当はこの記事と同時に甘めの長尺台本公開する予定だったんですが、色々あって難産になってるので少々お待ちを……
それとは別に企画や依頼通して台本を増やせるよう、裏で動いている状態です。

あとは、ニコニコにもボイス動画投稿して、クリエイター奨励プログラム経由で収益を出したり、短期での収益化手法も開拓していたりします。

ちなみに、ジャンルやタイトル、タグ付けによっては

YouTubeよりもニコニコの方が再生されるし、実入りが良い

ケースもあったりします。
後はニコニコで出た収益を使ってYouTubeに広告をつけるとかも可能なので、応用範囲はかなり広いです。

あと、今年の春にプロデュースの情報少し出したわけですが……

あれから約半年、ベルファさんの現在のチャンネル登録者数は9720人、年初から7000人登録以上伸びています

ちなみに、配信用に分離したチャンネルは記事執筆時点で登録887名

私のサポートがすごかったというよりも、本人のやる気と学習能力、継続力がすごかったという話で、年初目標の年内1万登録達成が目前に迫っていたりします。
初めの方はサポートしていましたが、特に私が何かしなくて伸びられる下地が出来ているので、口出しすることがあまりない現実。

フリー台本とシチュエーションボイス、各種ボイスコンテンツで伸びている人は大手以外にもいる(ベルファさんもその一人)なので、探して参考にするのはおすすめだったりします。

とりあえず、私は地道な調査・研究・実験・検証・発信を続けていくので、よろしくお願いいたします~

追記:少しでも数字を安定させたい人のためのヒント

私のチャンネルを見ればすぐわかるのですが、「百合」を含む動画は伸びやすい傾向があります。
これは男性向け・女性向け双方のジャンルが、同人音声サークル・声優・超大手企業勢と同じ土俵で戦うことになる激戦区だから。
実力なしに目立つのが大変なのですよね……
なので、男女関係なく見られて、投降者の少ない百合は比較的狙い目です。
あと、男性層を狙いたい場合は刺激重視のワードや、女体化(TS)百合とか絡めると強いですし、女性向けだと癒しや看病などのワードから検索流入があったりします。
男女で求めるもの、検索時にどこまで探すかが大きく変わったりするので、動画を投稿したら自分が目指す客層に届いているか、アナリティクスを見てチェックすることをおすすめします。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?