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城縫ヰ
2018年10月31日 07:27
雨音を聞いている。微々たる音が、肌を撫でて、風が運ぶ冷ややかな湿り気が耳に届く。ふと思いたち、使い古したキャップをかぶり、適当なジャケットを着て外に出る。一段と強くなる雨音の無邪気さに、少しワクワクする鼓動が熱を帯びる。気取って、ポケットに手を入れ、頭の中では、しとしとぴっちゃん、しとぴっちゃん、なんて言葉が巡って、唇でそれをなぞる。肩を叩くしとしと雨は微笑みの様に軽やか。時たま落ちる
2018年10月30日 00:33
明日が待っている。そんなこと、さもさも名言風に友人から言われたものだから、本当なのか気になって、実際に明日に聞いてみた。そうしたら、確かに待っているよ、と言われた。その答えを聞いて、僕は、友人の言が本当であるとしれて嬉しかった。しかし、明日は言葉を続けてこういった。だけど、勘違いしないで欲しいのは、君たちを待っているわけではないよ。僕はその言葉の意味がよくわからなかった。だってそうじ
2018年10月29日 02:23
僕は君を知っている。だけど君は僕を知らない。はじめましてという言葉がここまで鋭利な言葉になりうるなんて知らなかった。ただ君と一緒に過ごすだけで、一秒一秒の時間が宝物の様に輝いていたのに、その一秒一秒の重さが僕を押しつぶそうとする。ほんの些細なことで起こってしまった事が君を遠くした。想いあっただけに、君が他人より遠いよ。いっそ、僕のほうが消えてしまえば、どんなに楽だったんだろう。そうした
2018年10月28日 11:22
アホなことを考えている。仕事先に行く途中なのだが、何も考えずにダラダラと歩くのは味気がない。だから頭の中でアホなこと、転がしている方が面白い。例えば、もうすぐ差し掛かるT字路の合流地点、僕がのほほんと歩いていると、横から女の子がぶつかってくる。まるで漫画。でもこれだけじゃ面白くない。そうだな、ぶつかってきた女の子は実は女神だったのだ。女神はアイタタタとおしりをさすりながら立ち上がると