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【新幹線メソッド】蒸留酒と醸造酒の違い

ビールは嗜まないが、ウイスキーは好きだ。ピートの香りとナッツの組み合わせがいい。この独特の香りは醸造酒にはない。ビールなどの蒸留酒はコクや味わいを求めるからだ。アルコール度数が低く鮮度管理も大変。その点で醸造酒は劣化が少ない。ゆえに好みのウイスキー、もしくはスピリッツを5〜6銘柄ほど常駐させている。

肉系でもウイスキーとのコンビは最高だ。

ウイスキーに生ハムを合わせてみるとわかる。ビールは食中酒だから多くの料理が必要だが、コイツなら一品でいい。ウイスキーはその一品を引き立てるコツを知っている。ウイスキーでなければ、ブランデーでもいいし、まあ焼酎でもいいかもしれない。これはアルコール度数が高い蒸留酒であることが遠因であろう。これらは皆、食後酒だ。

ブランデー、ワイン、ウイスキー、日本酒などは少し難しい知識を要求されるかと思うだろうが、そんなことはない。むしろそれぞれの分野の位置づけが決まっているので、基本的なことさえ覚えてしまえば簡単に楽しむことができる。2パターンのジャンルさえ覚えればOKだ。むしろ、1種類に特化した知識のほうが遥かに難しい。

2パターンとは、醸造酒と蒸留酒をきっちり理解するという単純なことだ。たとえばビールは麦を発酵させた醸造酒。酵母による発酵だけなので、基本的にはアルコール度数は低い。高くても1ケタだ。

ビールを加熱して気化させ、その気体を冷やすとウイスキーになる。この工程を蒸留という。基本的に2〜3回繰り返す。アルコール度数は平均40度。

早い話が、ビールを蒸留したものがウイスキーなのだ。同様に日本酒は焼酎、ワインはブランデーになる。原材料が麦、米、ブドウで異なるだけだ。

醸造酒と蒸留酒の違いさえ覚えてその日によって飲み分けていれば、おのずと好みが反映されてくる。生き残ったものが自分の好みにあった酒というわけだ。そのころには多少の薀蓄も身についているハズである。

はじめから1種類に絞ってアレコレ飲むのは感心しない。とくにワインなどは銘柄も多く、好みにたどり着くまでが大変だ。

それより醸造酒と蒸留酒の違いを押さえておくことが重要なのだ。醸造酒は食事中に楽しむのに対して蒸留酒は食後酒。つまり、酒の好みとは、まずシチュエーションであって決して味ではない。

真似もいい。憧れの誰かが飲んでいる酒を選んでみよう。料理もできるだけ同じものがいい。まず基本的なシチュエーションを真似てみるのだ。この場合、酒の種類が異なると上手く行かない。

酒は仕事ではない。趣味だ。ゆえに知識が必要である。(知識の必要でない趣味は時間ドロボーである。)あらゆる知識は一般論として理論的に習得しようとするととんでもなく大変だ。しかし、繰り返しイメージすれば、好みの酒に出会えるハズだ。