風がとても強かった日の
次の次の日の朝は
特製の珈琲を飲むんよ
枯れ枝でつくった珈琲を飲むんよ
それはそれは
苦くて苦くて
甘くて苦くて
とてもひっそりとした味の
枯れ枝でつくった珈琲を飲むんよ
私はこの半島に
もう100年もすんでいる
誰にも会ったことがないよ
風がひゅーひゅー吹くばかり
でもね
この珈琲はとてもあたたかい
吹けば吹くほどあたたかい
氷河の流れる音を聞いたよ
もうすぐ来るのかな
私も氷河の一部になって
ゆっくり ゆっくりと
流されていくんかな
長い旅になるよ
長い 長い 長い旅に
今日も珈琲を飲むよ
枯れ枝でつくった珈琲を飲むよ
もうすぐ氷河になるよ