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ありのままの自分を好きになれなくても


ありのままの自分を好きになるのは、とっても難しい。

と、心から思ったときの話です。


自分のことはすごく好きだと思っていたし、自己肯定感はかなり高いタイプだと思っていました。

ところが少し前に長期間で体調を崩してしまったとき、仕事も家事もおしゃれも何もかも出来なくなってしまった自分と初めて出くわして、「ありのままの自分を愛する」ことがどんなに難しいことなのかを思い知らされたように思います。


「ありのままの自分を愛する」ということ。

最近では特によく聞く言葉だったし、きっとそれが理想なんだとは思っていたし、てっきり私自身も出来ているものだと思っていました。

しかし、何も出来ない自分と出くわしたそのとき「ありのままの自分なんて好きになれる訳がない」と心から思ってしまったのです。

私が好きだった自分は、仕事も家事もプライベートも楽しめていた自分。

今さら何も出来ない自分を愛するなんて、出来るだろうか…


そんなことを思っていたある日、らしくないなとは思いつつ、父との電話中に、涙ながらにこの話をしてみました。

「今は体調が悪いんだから仕方ないよ」なんて言葉が返ってくるかと思いきや、「性格的にそんな自分を受け入れるのは無理だろうから、常に“ちょっと頑張ってみる”くらいでいいんじゃない?」と。

その言葉で、ぐっと心が軽くなったように思いました。


どんな自分も愛してあげる。それが出来たらもちろん一番良いのだろうけれど、何もできない自分を許すって、私にとっては重い腰を上げて動くことよりも、はるかに難しいことだったから。

そんな自分を責めたらきっと心が疲れてしまうから、無理ない範囲でちょっとでも自分を好きになれそうなことをやってみようと、そのときに思いました。


ありのままの自分をどうしても好きになれないんだったら、ちょっとくらい背伸びをすればいい。

自分を好きになれる理由を、自分で作ってしまえばいい。

横になっても出来ることを探したり、無理なく出来る小さな習慣をつけたり、「元気なときだけ頑張ること」を決めてみたり…。

頑張りすぎて心身が疲れたらまた何もできない自分と出くわすことになってしまうので、これからも「自分を好きな自分」でいるために、「ちょっと頑張る」が出来る人になりたいなと思いました。


もしかしたら、ありのままの自分を愛せない自分こそが「ありのまま」の姿かもしれない。

それは自分の弱さであり、背中を押してくれる強さでもあるんじゃないかなと、今では少し前向きに考えることが出来るようになりました。

もちろん、いずれは何も出来ない自分もちゃんと愛してあげたいけれど、今はこの頑固な自分に合ったスタイルでもいいのかな、なんて思っています。




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