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志望動機書を書こう ―オンラインで海外大学院に行こう! マガジン #39

こんにちは。
岸 志帆莉です。

このマガジンでは、「オンラインで海外の大学院に行く」というテーマで定期的に情報をお届けしています。

先日から実践編として、「私も一歩を踏み出したい!」という皆さんにお役立ていただけるような内容をお届けしています。

今日は大学院の出願に欠かせない志望動機書をテーマにお話しします。


志望動機書(パーソナル・ステートメント)とは

志望動機書は出願においてもっとも大切な書類のひとつです。あなた自身の人間性や価値観など、願書ではわからない部分をアピールするための資料になります。文字数はたいてい大学側から指定されます。A4換算で1〜2枚程度の分量であることが多いようです。

志望動機書に含めたいポイント

ここでは志望動機書に求められるポイントや基本的な考え方を中心にご紹介します。詳しい書き方については、優れた参考書がたくさん刊行されているのでそれらもあわせて参考にしてください。

【志望動機書に含めたいポイント】
・その大学やプログラムを志望する理由
(数あるプログラムの中からなぜそのプログラムを志望するのか)
・大学院を志す理由
(社会人の場合は仕事との関連も含めて)
・あなた自身の強み
・その大学に入るためにこれまで実践してきたこと

(例:大学のオープンデーに参加した、専攻分野に関連する資格を取得したなど)
・あなたがそのプログラムに対して貢献できること
・卒業後のキャリアプラン

(学習したことをどのように社会に還元するか)

人間性が伝わるように書こう

まず志望動機を書くときに一番心がけたいのは、あなた自身の人間性が伝わるように書くということです。

大学院を受験するにあたり、これまでの実績や成果を積極的にアピールしようと思うかもしれません。確かに重要なことですが、それらは願書を見ればわかる部分でもあります。それよりも選考側が最も知りたいのは、あなた自身がどのような人かということです。

過去にもお話ししましたが、大学院では学部時代に比べて先生方との距離がより近くなります。とくに修士論文の場合、同じ先生から数年間にわたって指導を受けていきます。長い時間をともに過ごすわけですから、先生側としても付き合いやすそうな人や人間的魅力を感じる人を選びたくなるのは当然のことです。この点は会社で人材採用に関わったことがある人ならイメージしやすいかもしれません。輝かしい経歴を持つ人は確かに魅力的ですが、人柄に不安なところがあるとなかなか採用には踏み切れないですよね。

たとえばあなたがマネージャーとして数十名の部下を率いてきた場合、その実績からあなたが優秀なマネージャーであることはわかります。ただしあなたの人柄や価値観まではなかなか浮かび上がってきません。部下と普段どのように関わってきたのか? どんな声かけやコミュニケーションを意識しているのか? 部下のマネジメントにおいてあなたが持つ信念は? そんな具体的な情報やエピソードを含めることで、あなた自身の人柄がようやく立ち上がってきます。願書からは見えてこないあなたの人柄や価値観こそ、志望動機書でアピールしたいところです。

見直しと推敲の重要性

志望動機書をドラフトしたら、そのまま提出せずに必ず見直しましょう。納得がいくまで推敲し、内容を磨き上げたいところです。

その際に気をつけたいポイントをいくつか挙げておきます。

【チェックすべきポイント】
・内容に抜け漏れがないか
・不要な情報が盛り込まれていないか
・内容に矛盾点はないか
・他者を不用意に攻撃したり、物議を醸したりするような内容が含まれていないか
・誤字脱字がないか
・固有名詞や数字などの事実に誤りがないか
・文法ミスはないか

これらのミスがあると文章が読みづらくなるだけでなく、合否にも影響するリスクがあります。語学面が不安ならプロの校正サービスを利用するのもいいでしょう。ミスがあまりに多いと性格面の不注意さとして受け止められる場合もあります。防げるミスは防いでおきたいところです。

他人にもチェックしてもらおう

内容を見直すときは、文法面だけでなく内容についてもじっくり検討することをおすすめします。できれば第三者から意見をもらいましょう。プロの校正サービスでは正しい英文に直してもらうことはできますが、内容に踏み込んだアドバイスまで期待することはできません。あなたが本当に言いたいことが伝わる文章になっていますか? 話の流れに矛盾や飛躍はありませんか? 人柄が伝わるように書けているでしょうか? できれば友人や家族にアドバイスをもらいましょう。難しい場合は留学エージェントなどプロの力を借りる方法もあります。

おすすめの参考書2選

最後に、私が過去に参考にした参考書を二冊ほどご紹介します。

志望動機書の作成は、出願プロセスにおけるひとつの山場です。納得がいくまで磨き上げたうえで臨みたいですね。

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このたび、私のnoteで連載してきた「オンラインで海外大学院に行こう!」マガジンが書籍になりました。

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